農経しんぽう
農業並びに農業機械・施設・資材に関する行政から
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  農経しんぽう  
  平成20年4月21日発行 第2749号  
     
   
     
   
  農機小売業の年間販売額は8537億円/19年商業統計  
     
  経済産業省経済産業政策局・調査統計部は3日、平成19年商業統計速報を発表した。平成19年6月1日現在で実施した今回の調査結果によると、「農業用機械器具小売業」の年間商品販売額は、8536億6000万円となり、前回の調査である平成14年調査の9790億3000万円からさらにダウン、対14年調査比87.2%と2桁の落ち込みとなった。この間の、農業機械小売業を取り巻く環境の厳しさが表れている。農機小売業の状況は、事業所数で前回調査比91.5%の7430、従業員数は3万5263人、同87.2%。修理や手数料等のその他の収入額は429億7300万円、同76.6%。  
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  農機のコストで報告も/「販売」を軸とした米システム検討会  
     
  農林水産省は11日、第10回「販売」を軸とした米システムのあり方に関する検討会を開き、農業機械、肥料、農薬に係るコスト低減についてヒヤリングを行った。農機業界からは、日農工総務・企画委員会常任幹事会座長の小寺氏(クボタ機械事業本部業務部長)が、コスト低減に関する農機業界の取り組みについて報告した。議事は、まず、農業機械、肥料、農薬に係るコスト低減について、農林省生産局の鳩山正仁生産技術課長が説明。その後、専門家ヒヤリングが行われた。  
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  農地の利用権設定が進展/農林水産省まとめ  
     
  農林水産省はこのほど、平成18年における農地の権利移動面積についてまとめ発表した。それによると、耕作目的での農地の権利移動の状況(農業経営基盤強化促進法による利用権設定面積)は、16万2000haと、前年に比べ4万1000ha増加。対前年比133.4%と、これまでに比べ著しい伸びを示した。また、水田・畑作経営所得安定対策(品目横断的経営安定対策)の導入の効果・影響について調査したところ、利用権設定の面積が大きく増加した地域で水田・畑作経営所得安定対策の申請経営体の経営面積が多い―などの結果となった。  
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  施設園芸の光熱費割合が上昇/農林水産省が試算  
     
  原油高騰伴い施設園芸農家の収益悪化が問題視される中、農林水産省はこのほど、平成20年産の施設園芸主要品目での経費全体に占める光熱動力費の割合を試算し、置かれている現状の厳しさと対策の必要性を強調した。試算は、平成20年産のピーマン(冬春)とバラ(切花)の2目で実施した。それによると、ピーマンでは、10a当たりの農業経営費249万9000円のうち光熱動力費は102万1000円になるとし、この結果、経費に占める割合は41%にのぼる。農業所得は118万7000円と17年産の172万円に比較し大幅に減少する。  
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  サタケがオンラインショップを開設  
     
  サタケは、4月15日より、インターネットショップ「サタケオンラインショップ」を開設した。マジックライスやキッチン用精米機、オリジナルポロシャツなどのサタケグッズ等を販売していく。アドレスはhttp://www.satakeshop.com/。新設された「サタケオンラインショップ」は、問い合わせが数多く寄せられていたマジックライスなどのインスタントライスをはじめとする一般消費者向け製品を販売専用のホームページで販売していくもの。  
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  サタケの胴割選別機が中小企業優秀新技術・新製品賞受賞  
     
  サタケが、さきに製品化した世界初の「胴割選別機」が第20回「中小企業優秀新技術・新製品賞」の優秀賞に選定され、11日、都内・千代田区のホテルにおいて贈賞式が開かれた。世界初の「胴割選別機」(技術・製品名=亀裂の入った玄米の光学式選別機)は、独自の光学技術と高速画像処理技術により、玄米中の胴割粒を高速で認識し除去することのできる選別機で同社並びに広島県立総合技術研究所・西部工業技術センター(呉市)、広島大学大学院・先端物資科学研究科(東広島市)の共同開発により製品  
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  バッテリー式苗箱回収機「ベルトス」の実演会/タイショー  
     
  タイショーは7日、バッテリー式苗箱回収機「ベルトス・BQ-1型」の実演会を茨城県潮来市の粉名内農場(こなうちのうじょう・粉名内猛代表)で開催した。同機は、全国で好評を博している苗箱並べ機“ベルノ”に続く新製品で、育苗ハウス内の重労働となる苗箱回収作業を、立ったままの姿勢でラクにこなす省力化機器。1時間当たり700枚(連続作業時)の処理能力がある。同日は、粉名内さんのお嫁さんが実演。非力な女性でも難なく作業ができることを実証していた。  
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  共立、新ダイワが経営統合、共同持株会社「やまびこ」設立  
     
  共立の北爪靖彦社長と新ダイワ工業の浅本泰社長らは14日、都内の東京証券会館で会見し、両社が同日行った取締役会において、株式移転計画を作成し共同持株会社設立による経営統合を行うことを決議したと発表した。共同持株会社は、「株式会社やまびこ」とし、今年12月1日に設立。共立と新ダイワ工業は事業会社として同社の傘下に入り事業を進める。国内外で両社が浸透を図ってきた「ECHO」、「shindaiwa」、「KIORITZ」のブランドは残す。経営統合により売上高1000億円規模の機械メーカーグループとなる。  
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  食肉産業展で大生機設のチーズ製造機が注目  
     
  大生機設は、9から11の3日間、都内の東京ビッグサイトで開催された「第34回2008食肉産業展」に、昨年開発したチーズ製造機「チーズマイスター」を出展、食品関係業者から酪農家まで幅広い来場者から注目を集めていた。「チーズマイスター」は、1.近年の余乳問題の打開策、2.地元産チーズを作りたい牧場やレストランなどからの要望、3.健康と栄養の観点からチーズを日本に根付かせる―などに対応するために開発されたもの。朝搾った牛乳が6時間後にはフレッシュなチーズとなり、そのまま食べられる。  
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  木原製作所がにんにく乾燥用温風機とにんにくカッター発売  
     
  木原製作所はこのほど、にんにく栽培農家に朗報の「にんにく乾燥用温風機KN-1」、「にんにく茎切りカッターKC-1」のにんにく専用の関連機器2機種を新発売した。温風機はにんにく乾燥のためだけを考えて、カッターは時間と労力がかかる茎切り作業を大幅に軽減すべく開発されたもので、同社・東北営業所の小松宏所長、米田裕悦氏、鹿嶋貴満氏の3名の現地スタッフからの提案で、同社の技術陣が製品化した。国産にんにくのニーズが高まる中、にんにく栽培農家にとってはまさに待望の機器であり、今後の普及が期待される。  
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  フロント装着トラクタ用施肥機2型式を刷新/ジョーニシ  
     
  ジョーニシはフロント装着タイプのトラクタ用施肥機「サンソワー SFシリーズ」のうち、微粒剤も散布できる2型式を刷新した。ホッパー裏面に透明特殊プラスチック素材を採用し、運転席から肥料の残量をひと目で確認できるなど従来モデルに比べ使い勝手を高めた「サンソワーα(アルファ) SF135」と「同185」を1月から本格的に売り出し、好評を得ている。ハンドルを回すだけで機体を上下に調整できるキャスタースタンドを標準装備。トラクタへの取り付けをさらに容易にし、イメージカラーは水色を採用した。  
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  ケービーエルがゴムクローラを本格販売  
     
  ケービーエルは、建設機械の足回り部品関係を主体にした消耗部品の製造と販売を行って60年近い歴史があり、このほど、そのノウハウと実績を生かして、コンバイン用と運搬機用の「ゴムクローラ」の本格的な販売を開始した。「ゴムクローラ」は、高耐久性エンドレス構造で、コンバイン用が330mmから550mm幅のもので75種類あり、運搬機用が180mmから320mm幅のもので46種類あり、今後も市場の需要に応じて、取り扱い種類を増加していく予定。  
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  50mmの高刈りもできる手動式芝刈機/キンボシが発売  
     
  キンボシは、芝の刈り高が50mmとふわふわ感のあるソフトな高刈りもでき、刈り高を変えても集草器(キャッチャー)の高さが変わらない特殊機構を搭載した手動式芝刈機「ハイカットモアー」の機能性をさらに高めた「ハイカットモアープレミアム GSH-250P」を発売した。ハンドルを固定すると回転刃がロックされるリールロック機構を採用して安全性を向上させた。同機は、ハンドルを握って前進するだけで芝を思いのままの高さに刈れる。刈り幅は25cmで1時間当たり150平方mの刈込能力を持つ。  
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  移動できるイチゴの高設栽培装置/第一が発売  
     
  第一が1月から売り出している、イチゴの高設栽培ベッドを吊るして水平移動させることで通路幅を狭くし、そのぶん栽培ベッドを多く設置して収量を増やせる「吊り下げ式可動高設栽培装置」が注目を集めている。作業時にはベッドを左右に動かして通路を簡単に広げられる。装置は可動部本体を3m間隔の梁(はり)に載せてベッド方向と同じ2列のC鋼で連結し、ラックと歯車、モーターで水平移動させる。栽培ベッドは連結した2列のC鋼に吊り下げて動かす仕組み。  
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  生研センターの20年度新規研究課題に21  
     
  生研センターは15日、さいたま本部(農業機械化研究所)で記者懇談会を開き、平成20年度新規研究21課題を発表した。また、開発機である高性能型小型作業台車とせん定枝粉砕搬出機の実演説明を行った。新規21課題のうち8課題は第4次緊プロ事業、13課題は基礎基盤研究。基礎基盤研究は、1.農用車両のアドオン型直進運転アシスト装置の研究、2.作業者装着型農作業アシスト装置の研究、3.未利用バイオマス成形技術の研究、4.トラクタ作業機運搬用台車の研究、5.携帯式作物生育情報測定装置による生育診断技術の適用範囲の拡大に向けた研究―など。  
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  農機の安全鑑定基準見直しへ/生研センター  
     
  農業就業者の高齢化や女性の増加に伴い、農作業事故の危険性が高まることが懸念される中、生研センターは今年度から、安全鑑定基準の抜本的な見直しに向けた検討に着手する。平成22年度までの3年間で、高齢者・女性も考慮した農業機械の安全対策を明らかにするための調査・研究を実施し、安全鑑定基準の見直しにつなげたい考え。トラクタ、コンバイン、田植機についてユニバーサルデザイン(UD)の採用状況や、座席周りの寸法、安全装置の装備状況などを調査するとともに、歩行型機械に関わる身体機能についても研究する。  
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  防護衣の普及促進へ/林災防と日本チェンソー協会が意見交換  
     
  林業・木材製造業労働災害防止協会(庄司橙太郎会長)は11日、日本チェンソー協会(佐々木武会長・共立常務取締役)会員と「チェンソー防護衣の研修・協議会」を開催し、「災害防止規程」でこの4月3日から適用された「チェーンソー防護衣の備付け」について説明するとともに、今後の普及促進に向けて意見を交わした。チェンソーの労働災害を未然に防ぐ防護服の機能を広く知ってもらうとともに、普及を広げる供給サイドの対応を確認するのが狙い。当日は、規程の主なポイントの説明、普及の意義や問題点などの話題が提供された。  
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  野菜・畑作関連機械導入し省力・低コスト生産  
     
  海外農産物との品質・価格競争にさらされている野菜では低コスト・高品質生産が求められている。一方、加工・業務用など、実需者・消費者のニーズに合わせた生産も重要だ。それに応えるには引き続き機械化を進め、省力化を図ることである。この構図は露地野菜に限らず、施設園芸でも同様だ。今回は、機械化による省力が求められる畑作・野菜に焦点を当てた。  
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  強い稲作りに新技術/田植機・育苗関連機器活かす  
     
  田植えシーズン本番だ。平成19年産米は、作付け過剰などの要因により、大幅に価格が下落し、また、新農政の影響で田植機をはじめ米関連機器の需要を停滞させた。今年度からは、その新農政が見直され、加えてJAグループが進める生産調整対策などにより米価が持ち直せば、農機購買意欲の向上も期待される。田植機については、疎植仕様や、高精度な薬剤同時散布機付き、苗補給の軽労化機構など、高品質化、省力化に向けたモデルが好評だ。当用期に向けて追い込みをかけたい。  
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  新農政をにらみ、流通改革を軸に量から質へ転換する新潟県農機流通  
     
  都府県最大の農機市場―新潟県。日本一のブランド米産地であり、旺盛な生産意欲に支えられ、市場は安定感を誇ってきた。しかし、一昨年、昨年と市場は大きく縮減し転換期を迎えている。昨年は、米の供給過剰感が広がり、それに加え全農の仮渡金減額の方針が出た8月以降、コンバインがピタリと止まり、春先から回復基調にあった市場は暗転した。こうした中、各銘柄とも流通改革に本腰を入れ始めた。売上げ計画は前年比横ばい、もしくは減額と慎重に構える一方、しっかりと利益管理を図る「質重視」の経営を標榜している。  
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  第4次緊プロ開発機の概要をみる  
     
  農林水産省では9日に開催した第7回農業資材審議会農業機械化分科会に「高性能農業機械等の試験研究、実用化の促進及び導入に関する基本方針」を諮問し、答申を得た。同基本方針では、第4次の緊プロ事業で開発する対象機種11機種を決めた。対象機は、いちご収穫ロボット、加工・業務用キャベツ収穫機、たまねぎ調製装置、高機動型果樹用高所作業台車、可変径式TMR成形密封装置、高精度てん菜播種機、中山間地域対応型汎用コンバイン、果樹用農薬飛散制御型防除機、高精度高速施肥機、高精度畑用中耕除草機、玄米乾燥調製システム。ここでは対象機の概要をみた。  
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  食料高騰で暴動/紙上版・踏んばれ!日本農業  
     
  世界の食料事情が大きく変化し始めた。以前から、増加する人口と限りある地球資源=農地との関係で、やがては食料需給が逼迫していくであろうと推測はしていたが、そのピッチが速まっている。それは原油の高騰を背景に、バイオエタノールの生産が活発化していること、中国やインドなどの人口大国の経済発展による食料需要の拡大などによる。一方で、水資源の問題や地球温暖化の影響などから農業生産は思うほど拡大していないためだ。弊社では毎年、そうした状況を伝える特別レポート「、踏んばれ!日本農業」を発刊してきた。今回はその紙上版として、様変わる食と農を追う。  
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  佐野日出雄氏(佐野アタッチ研究所会長)が急逝  
     
  佐野日出雄氏(佐野アタッチ研究所会長・前社長)が13日急逝し、15日に通夜が、16日に告別式が静岡県富士市の金華堂において、それぞれしめやかに執り行われた。82歳であった。喪主は夫人の和子氏。佐野氏は大正14年11月13日生まれ。33年佐野製作所を創業し、農機具の製造を開始。36年に開発した管理用作業機、マジックローターは一世を風靡。農作業の省力化に大きく貢献した。46年佐野製作所を引き継ぎ、佐野アタッチ研究所を設立。うねたてマルチの開発などを通じて畑作の機械化に寄与した。  
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