農経しんぽう
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  農経しんぽう  
  平成20年9月1日発行 第2767号  
     
   
     
   
  食料安全保障確立など柱/21年度農林水産予算概算要求  
     
  平成21年度農林水産予算概算要求は2兆9967億円で、20年度予算額に対し13.6%増とした。21年度予算要求の柱は「国際的な食料事情を踏まえた食料安全保障の確立」。このため、重点事項として、新たに「水田等有効活用自給力強化向上総合対策」2233億円を創設。3カ年計画で、米粉、飼料用米の拡大や耕作放棄地の再利用への支援を強化する。食料供給コスト縮減対策は321億3400万円に増額し、新規に「農業支援ニュービジネス創出推進事業」(4億2400万円)として本格的な農業機械のレンタル事業の展開に乗り出す。  
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  作柄平年並み以上に/8月15日現在水稲作況  
     
  農林水産省が8月28日公表した平成20年産米の8月15日現在の作柄概況によると、作柄は「平年並み」から「やや良」の豊作含みで推移している。今後、北日本における低温・日照不足の影響や東日本、西日本における高温の影響に留意する必要がある。早場地帯の作柄は、「やや良」が12道県、「平年並み」が7県。初期生育が抑制されたものの、7月以降は生育は回復し、もみ数も確保され、登熟も順調に推移している。遅場地帯は8都府県が「平年並み」、19府県が「やや良」。  
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  資機材投資に支援/耕作放棄地対策研究会の中間とりまとめ骨子  
     
  農林水産省の耕作放棄地対策研究会はこのほど、中間とりまとめ骨子(案)を検討。このなかで「導入作物の検討や販路の確保は、耕作放棄地再生利用の極めて重要な要素である」とし、地域ぐるみの振興作物選定と、その生産拡大のための資機材の初期投資への支援の重要性が指摘された。骨子案では、耕作放棄地解消の取り組みのポイントとして、1.多様な主体の参画・協働、2.導入作物の検討・販路の確保、3.土地条件の整備―の3点をあげた。  
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  細断型ロールベーラの検討会/近畿農政局などが主催  
     
  「細断型ロールベーラーによるとうもろこしの生産・利用検討会」(主催・滋賀県、日本草地畜産種子協会、近畿農政局)がさる8月22日、滋賀県甲賀市のJA甲賀郡、同山本牧場で開催された。検討会は、研修会と実演会の2部構成で行われ、研修会では、飼料作物の導入の可能性や細断型ロールベーラーによる高品質コーンサイレージの調製技術についてなどで講演。続いて、会場を甲賀市土山町の山本牧場に移し、細断型ロールベーラーによるとうもろこしの収穫調製の実演が行われた。  
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  ビーンスレッシャー2機種を新発売/齋藤農機製作所  
     
  齋藤農機製作所はこのほど、脱粒形態を従来のこき胴タイプからバータイプに変更し脱粒性能を大幅に向上させた、大豆・黒大豆・小豆用の“ビーンスレッシャー”「SJ-2500C」(自走式タイプ)と「同2500T」(トラクタマウント方式)の2機種を開発、10月より本格的な発売を開始することを明らかにした。脱粒形態をワイヤツースからバーツースに変更したことにより、いずれの機種も、1番回収率が大幅(従来比約1.2〜2倍)にアップするとともに、ロス率を低減(同約3分の1〜5分の1)、極めて効率の良い脱粒作業が行える。  
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  マルナカが背負式動噴「ピッタリフィット」を発売  
     
  マルナカはこのほど、かるっと背負動噴シリーズに“背中と腰に優しい”「ピッタリフィット」を追加、新発売した。従来機にない背負いやすさが大きな特徴で、今後の普及が期待される。主な特徴は、1.軽量タンク、軽量フレーム=HPMシリーズで定評のある軽量でコンパクトなタンクとフレームがベース。幾つも新装備を追加しているが、重量は6.1kg、2.手元で操作できるスロットルレバー=今まではフレーム下に設置していたが、背負いベルトに移し、回転ダイヤル式のスロットルレバーとした(特許出願中)―など。  
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  玄米専用と野菜・玄米用の保冷庫/日立建機ティエラが発売  
     
  日立建機ティエラは、玄米専用ハイグレード型保冷庫HTR-DHシリーズと野菜・玄米用デラックスハイブリッド型保冷庫HTRV-FFシリーズを新発売した。玄米専用ハイグレード型保冷庫HTR-DHシリーズは、ドアを除く5面を一体発泡による一体構造として、ひずみが少なく気密性に優れ、安定した断熱効果を発揮する。貯蔵量は玄米30kg袋で7袋、14袋、21袋、28袋、32袋の5型式がある。野菜・玄米用デラックスハイブリッド型保冷庫HTRV-FFシリーズは光プラズマ脱臭装置とオゾン発生除菌装置で自動的に脱臭し、除菌した冷気を流し続ける。  
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  ハウス栽培専用ヒートポンプエアコンを新発売/ダイキン工業  
     
  ダイキン工業・低温事業本部は、10月からインバータタイプのハウス栽培専用ヒートポンプエアコンを新発売する。5馬力と8馬力があり、従来機より設定温度範囲を拡大したので、広範囲の栽培用途に使える。ハウス内使用温度は暖房で10〜30度となり、最適な省エネ運転ができる。冷房は15〜30度になり、より高品質な栽培環境が作り出せる。  
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  超小旋回の13tクラス油圧ショベル/キャタピラージャパンが発売  
     
  キャタピラージャパンは、その小さな旋回半径を活かし、道路工事など様々な現場で活躍する13tクラスの油圧ショベル超小旋回機「CAT 313D SR REGA(バケット容量0.45立方m、運転質量14.4t)」を発売した。今回の新製品はモデルチェンジ機で、燃料価格高騰を背景に高まる省燃料費へのニーズに対応。従来機と同等の優れた時間当たり作業量を維持しながら燃料消費量を低減、新採用の「エコノミーモード」もさらに燃料消費量の低減に貢献する。  
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  京都機械工具がミニキャビネットなど発売  
     
  京都機械工具はこのほど、「ミニチェスト・ミニキャビネット」、「ラチェットドライバ」シリーズ、「ラチェットめがね用ソケット」、「LEDライト」シリーズを発売した。「ミニチェスト」(SKX0002)、「ミニキャビネット」(同0504)は、工具収納具「SKXシリーズ」の最小モデル。引き出しにはベアリングレールを採用、「ミニチェスト」と「ミニキャビネット」の連結も可能な本格派。工具やパーツ類の収納だけでなく、腕時計や携帯電話などを収納するホビーケースとしても使用可能で、今までにない新しいスタイルの卓上ケース。  
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  クボタeプロジェクトの支援先決定  
     
  「元氣農業」の旗印のもと日本農業を応援するクボタとクボタ農機販売グループが、1.耕作放棄地の再生支援、2.小学生の農業体験支援、3.ご当地ブランド・産直品のPR支援、4.バイオ燃料用作物栽培支援―などをテーマに今年5月より取り組みをスタートした『クボタeプロジェクト』。全国から募集していた支援先とテーマをこのほど決定、その内容を明らかにした。それによると、支援先は、1.耕作放棄地の再生・バイオ燃料用作物栽培支援が23件、2.クボタ元氣農業体験教室が19件の合計42件。すでに8月3日にはグループ全員参加で草刈りなどボランティア活動も実施している。  
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  アグリプロin世羅を開催/ヤンマー農機西日本  
     
  ヤンマー農機西日本は去る8月22日、広島県世羅郡世羅町の同社広島カンパニー本社並びに世羅西支店近郊の特設圃場において、「アグリプロ21イン世羅」を開催した。会場には岡山、広島、山口、鳥取、島根5県からプロ農家や営農集団関係者など担い手層を中心に550名が参集。「日本農業復権の時代はすぐそこに!」と題し行われた講演を聴講するともに、ライスセンターの見学、大型機械の試乗・実演を通じて、ヤンマーの高度な機械化技術を体感した。また翌23、24の両日は広島・島根両県の一般農家を対象に600名を動員、実演試乗会が開催された。  
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  岩手展で丸山製作所のハイクリブームが注目  
     
  丸山製作所は、先に岩手県滝沢村で開催された第63回岩手農機展の圃場実演会に乗用管理機「ハイクリブーム」を出展、稲作の防除作業はもとより、転作大豆づくりや野菜作に向けて同機の高度な機能をアピールした。ハイクリブームは、機体重量、機能・機構、水の流れ―の3つのバランスの改善を図り、第3世代のマシーンに進んでいる。有効地上高はクラス最高の800mmで作物をまたいで作業できるため、出穂後でも作物を傷めず作業できる。また、逆位相相異角の4WS機構で旋回時の作物の損傷も最小限に抑えている。  
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  ジョーニシの耕うん同時施肥機「サンソワーVシリーズ」好評  
     
  ジョーニシの耕うんなどの作業と同時に散布できるトラクタ用施肥機「サンソワーVシリーズ」が好評だ。肥料や燃料が高騰するなか、作業工程を減らして省力できる機種のニーズが高まっているのも人気の背景にはあるようだ。Vシリーズは、ロールの回転による繰り出し方式により高精度の散布を実現。散布量の調節や電源操作はトラクタに乗車したままコントロールボックスのツマミ調整だけで行える。肥料や薬剤を入れるホッパーは、残量がひと目でわかる半透明の特殊プラスチック製で、取り付けや取り外しも容易。  
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  地域農産物をPR/アグリフードEXPO開く  
     
  第3回を迎えた農林漁業金融公庫主催の「アグリフードEXPO2008」が8月26、27の両日、都内の東京ビッグサイトで開催され、関係者約1万2000名が訪れた。全国から400を超える農家・生産団体等が出展し、美味しい農産物、地域食品をアピールした。また、そうした食品企業を支える農産加工関連企業として、木原製作所が小型乾燥機など、山形の木村エンジニアリングがミニレトルト釜や卓上型缶巻詰機、ケツト科学研究所が穀粒判定器や水分計などを出品したほか、フローラ、JFEエンジニアリングなどが製品をPRした。  
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  農業ITの国際会議開く/農業情報学会など  
     
  農業情報学会(町田武美会長)は日本農学図書館協議会と東京農業大学と共催し、農業情報とITの国際会議「IAALD(国際農業情報専門家会議) AFITA(農業ITアジア会議) WCCA(農業コンピュータ世界会議)2008」を8月24〜27の4日間、神奈川県厚木市の東京農業大学厚木キャンパスで開催した。初日には「食の安全・安心を支える技術・経営・システムをデザインする」をテーマに日本・韓国・EUによる円卓会議と、「地理情報通信技術(Geo-ICT)、センサーネットワーク及びその応用」などのセッションが開かれた。  
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  森林吸収源対策を充実/21年度林野予算概算要求  
     
  林野庁は平成21年度の予算概算要求のメーンテーマに「低炭素社会に向けた森林資源の整備・活用と林業・山村の再生」を掲げて、森林吸収源対策の推進を軸にしながら森林経営対策を拡充、活力溢れる山づくりを目指す。来年度の一般会計予算の要求額は、4459億5500万円で前年度予算に比べ115.7%の水準。公共事業3272億円1600万円(対前年度比17.8%増)、非公共事業1187億3900万円(同10.4%増)となっており、間伐などの森林施業の促進を図るほか、国産材需要拡大へ各種の施策を展開していく。  
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  活発に商談行う/DIYショウ開く  
     
  日本ドゥ・イット・ユアセルフ協会(坂本洋司会長)主催による、日本最大級の住生活関連の総合展示会である「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW2008」が8月28〜30の3日間、千葉市美浜区の幕張メッセで開催された。今回から最初の2日間を完全なバイヤーズ・デー(商談日)とし、「ビジネス&トレード機能を強化した」(同協会)同ショウには、DIY関連の国内316社、海外104社の合わせて420の企業が1003小間を展開。約20万品目ともいわれる幅広い商品群の中から最新の商品情報を発信した。  
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  機械活用し未来に架橋/第85回山形農機ショー  
     
  第58回山形県農林水産祭の一環として、「第85回山形農業まつり農機ショー」が、9月6〜8の3日間、東村山郡中山町長崎の最上川中山緑地公園内で、山形県農機協会、山形市、中山町の主催、山形県の後援により開催される。ここ1、2年降雨に悩まされたが、昨年から9月の第1日曜日をはさむ3日間に固定することに決まり、気候的に屋外で活動するのに最適な時期に開かれることから、収穫シーズンを大いに盛り上げ、豊穣の秋を期待する農家が多数来場すると予想されている。  
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  経営感覚発揮し、積極対応/山形の農家ルポ  
     
  山形県は、その固有の自然、風土、歴史、伝統、文化などに培われてきた、様々な農産物を生産し、安定感のある力強い農業を展開。「はえぬき」に代表される良質米の生産をはじめ、サクランボ、西洋なし(ラ・フランス)、りんご、ぶどうなど全国上位の生産量を誇る果樹、「米沢牛」で有名な畜産、野菜と幅広い展開が行われている。そういった山形県の農業を支えているのが、活力にあふれ、経営感覚に富んだ、積極的で真摯な農家。そこで4軒の農家を訪問し、農業現場での農機の活躍ぶり、山形農業の今後の展望といった内容をルポした。  
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