農経しんぽう
農業並びに農業機械・施設・資材に関する行政から
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  農経しんぽう  
  平成21年9月21日発行 第2816号  
     
   
     
   
  農相に赤松広隆氏/戸別所得補償に意欲  
     
  鳩山内閣が16日発足し、農林水産大臣には赤松広隆氏(衆議院愛知5区)が就任した。また、経済産業大臣には直嶋正行氏(参議院比例区)、環境大臣には小沢鋭仁氏(衆議院山梨1区)が就いた。就任に当たり17日、記者会見に臨んだ赤松農相は、「日本の農業の再生なくして日本の社会の、特に地方の再生はあり得ない。そういう視点で、効果のある形で力を尽くしていきたい。再生の一番の柱は戸別所得補償制度であるということを前面に掲げてやっていきたい」と決意を述べた。  
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  1万2300件を採択/食料供給力向上緊急機械リース支援事業  
     
  農林水産省は21年度補正予算で実施する「食料供給力向上緊急機械リース支援事業」を執行し、事業実施主体である全国新技術導入支援協議会は11日付でリース会社に採択通知書を送付した。リース事業にかかる採択決定を受けての今後の日程は、申請農業者がリース会社とリース契約合意書を作成し、9月末までに全国新技術導入支援協議会に提出することになっている。リース契約合意書の提出日以降であれば、農業機械の導入を行うことができる。今回の申請は1万9000件、400億円あった。このうち採択されたのは、農林水産省によると1万2300件だった。  
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  前・石破農相が米政策の第2次シミュレーション結果明らかに  
     
  石破農林水産大臣は15日、米政策の第2次シミュレーション結果と米政策改革の方向について発表した。生産調整のあり方について農林水産省に指示して検討していたもので、9パターンのモデルを設定して、米価、農家手取り、生産量、水田面積、財政負担などがどのように推移するか予測したもの。それによると、従来の経営所得安定対策に加え、新たに販売農家全体を対象に米価下落補填対策を導入することで、政策実施10年目には、水田面積231万ha、生産量829万t、60kg当たり米価1万3774円、農家手取り1万1660円となるモデルなどを示した。  
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  高性能樹木裁断機を2機種発売/新興和産業  
     
  新興和産業はかねてより、樹木、枝葉、刈り草、廃材などの各種破砕機の開発を進めているが、このほど小型高性能タイプの樹木裁断機“マルチパワーカッター”「MPC80」(搭載エンジン7.2馬力)と定置式の枝処理用裁断機“パワーカッター”「P-650T」(同5.6馬力)を完成、本格的な発売を開始した。新機種は、同社独自のスパイラル刃による裁断方式を採用。直径80mm前後(MPC80)の剪定枝なども極めて効率的に処理する。また、柔らかな素材のワラ、刈り草を始め、竹類、廃材などを均一なチップ状に裁断する。使い易いコンパクト設計で価格も廉価。  
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  プロ仕様のネット専用ロールベーラ発売/タカキタ  
     
  タカキタはこのほど、ネット梱包で結束時間をトワイン式の約3分の1に短縮できる「パワーカットロールベーラCR1080N」と「パワーロールベーラRB1080N」を開発、新発売した。プロ農家を意識したネット専用モデルでニューデザインを採用。2P牽引式の装着で小回りが効き、作業幅170cmのワイドピックによりコーナーでの収集もスムーズに行える。メンテナンス性の向上にも配慮している。  
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  ホンダ除雪機の「雪丸」に廉価型投入  
     
  本田技研工業は、10月21日より玄関先などの除雪作業が手軽に行える小型除雪機「雪丸HS655」に、廉価タイプの「HS655Jl」を追加設定し販売する。販売計画台数(年間・国内)は500台。「雪丸HS655」は、雪を砕きながら飛ばして除雪(投雪)する自走式ロータリータイプの同社最小モデルとして一般家庭を中心に支持されている。追加発売するJlタイプは、近年の少雪傾向に伴う小型モデルの需要の高まりと低価格志向に応えるため、現行モデルに装備されているセルフスターター、作業灯を廃止し、好評である作業性能に特化した廉価タイプ。  
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  油圧式ショウガハーベスタ/サンテクノが発売  
     
  サンテクノはこのほど、油圧駆動方式を採用した操作性に優れて故障しにくい「生姜ハーベスタ KS-2型」を開発、発売した。茎詰まりがなく、油圧駆動で挟み込み部が歯形のため確実にショウガを引き抜いて収穫できる。同機は巻き込み部が広くカッター回転速度も300回転と速いため、ショウガの茎が詰まったりせずに効率よく切断できる。従来機ではチェーンが切れたりミッションが壊れたりすることがあったが、同機は油圧機器を用いて機構的にメンテナンスを不要にした。  
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  最新型キャビンSS/トランクが発売  
     
  トランクは、HSTによる無段変速走行だけでなく常に最適な走行速度を維持する自動速度制御装置など最先端機能を盛り込んだ次世代型4WDキャビンスピードスプレーヤー(SS)「アトム・スリー 1000」の国内での本格販売を開始する。製造元は韓国のハンソンティエンアイ。今回のフルモデルチェンジ機の企画と設計をトランクが担当した。乗り降りや非常時の脱出に便利な両ドアで、ドアは視界が良好な全面強化ガラス製。後方確認用モニターには暗視できる赤外線カメラを付けるなど果樹にやさしい後方視認システムを採用している。  
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  四国からヒット商品/みのる産業のダンボールテープ貼り機  
     
  みのる産業が新発売して話題を呼んでいる「ダンボールテープ貼り機・MY-5」は、徳島県の大根生産農家の要望から開発された。様々なサイズのダンボールに対応できるうえ、押すだけできれいにテープ貼りが行え、1日100ケース程度を出荷する中小規模農家にはうってつけ。小型・軽量なので何処でも持ち運んで作業できるうえ、電源が不要のため屋外でも使用できる。しかも小売価格は税込み10万円(北海道・離島除く)と手頃。各地で現地モニターテストを実施、現場の生産者の意見を生かして完成した。  
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  農業複合化で注目/三陽機器のフロントローダ  
     
  三陽機器発売のフロントローダ「ロードマスター」の用途が、経営規模の拡大や複合経営の増加など、日本農業の変化を受けて、急速に多様化し始めている。北海道では収穫後の野菜を洗浄・選別する施設へ持ち込んだ際、トラックからの搬出に同機が出動するほか、群馬県のこんにゃく産地や徳島県の人参産地では、収穫した野菜のトラック荷台への積み込みに利用されている。とくに、圃場と道路に高低差がある場合など、フロントローダのアームの長さが威力を発揮するという。同社では今後もフロントローダの多様な使い方を提案していく。  
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  共栄製作所の苗穴掘り機「モグ太郎」が経産・農水省から事業認定  
     
  苗を植えるための穴を掘る作業は中腰で時間がかかるが、共栄製作所が開発した刈払機アタッチメント「モグ太郎」は、8分間で200個の穴を直立姿勢で掘ることができる。その有用性が認められて、同社は経済産業省、農林水産省そして岐阜県から「地域産業資源活用事業計画」の平成21年度第1回認定を受けた。この制度は中小企業の優れた技術、商品を発掘し全国に広めて活性化させることを目的とする。今回、岐阜県の一般産業機械分野で同社は初の認定、農業機械で全国初の認定という。  
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  農業ロボット研究進む/農機学会など4学会が大会  
     
  農業機械学会(澁澤栄会長)と日本農業気象学会、農業施設学会、生態工学会の4学会は15〜18日、都内の東京大学駒場キャンパスで農業環境工学関連学会2009年合同大会を開催した。大会では、会員が研究成果を発表する一般セッション、テーマを決めて行うオーガナイズドセッションの他、合同シンポジウム「今後の農業技術を考える」が開かれ、精密農業やロボット、バイオエネルギーなど最先端の成果が発表された。また、農機学会のRUX2000自由集会・知農ロボット研究会、同・生産者レベルにおける圃場情報を基にした意志決定と最適化モデルの有用性などの研究会も開かれた。  
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  補助事業の完了報告など/日本陸用内燃機関協会・第9回技術フォーラム  
     
  日本陸用内燃機関協会(林守也会長)は17日、都内の東京工業大学百年記念館で第9回技術フォーラム2009を開催した。今回の技術フォーラムでは、富士重工業の柿崎敬一氏が「新開発エンジンの紹介―汎用4サイクルガソリンエンジン」、ヤンマーの由利誠氏が「ニートバイオディーゼルコージェネレーションについて」、新潟原動機の後藤悟氏が「ガスエンジンの性能向上技術」についてそれぞれ講演。また、競輪補助金事業として平成18〜20年度の3カ年にわたり行われた「環境対応型ディーゼルエンジンの基盤技術開発改良」の完了報告が行われた。  
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  防除の国際的対応を/日本植物防疫協会がシンポジウム  
     
  日本植物防疫協会は11日、都内の日本教育会館一ツ橋ホールで、シンポジウム「防除と農薬をめぐる新たな検討課題」を開き、国際化の流れの中での新たな防除対策などを検討した。シンポには約550人が参加し、関心の高さを示した。国際化の流れの中で、病害虫・雑草防除とその最も重要な資材である農薬に対しても新たな検討課題が生じている。シンポジウムでは、こうした新たな検討課題と最新の検討状況を広く紹介し、今後の展開方向を探った。  
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  全国木材協同組合連合会が「木質資源利用ニュービジネス創出モデル実証事業」の成果報告書  
     
  全国木材協同組合連合会(吉条良明会長)はこのほど、平成20年度の林野庁事業として取り組んだ「木質資源利用ニュービジネス創出モデル実証事業」の成果報告書をまとめた。同協会のWebページにもアップし紹介している。成果報告書に載っているのは、実証事業として取り上げた12課題。全国各地で間伐の実施と間伐未利用材の有効利用のため取り組んだ成果が示されており、枝条や端材の利用で検討された現地破砕の方法やバンドリング機械による減容化の結果なども報告されている。  
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  面積は11万4925haに/都市公園等の整備状況  
     
  国土交通省は10日、「平成20年度末都市公園等整備状況について」まとめ、公表した。全国の都道府県・市町村の協力を得て、都市公園等の整備の現況調査及び緑地保全・緑化への取り組みの実績を調べたもの。それによると、平成20年度末の全国の都市公園等の整備量(ストック)は、面積にして平成19年度末の約11万3207haから約11万4925haと約1700ha増加、前年度に比べ2%上回った。また、公園カ所数は9万6867カ所。この結果、1人当たり都市公園等面積は、約9.4平方mから約9.6平方mに上昇しており、着実に整備が進んでいる。  
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  話題呼ぶコンテナ育苗  
     
  再造林を促す技術として、苗木生産及び植栽に係る経費を大幅に減少させるマルチキャビティコンテナを活用した育苗・造林技術が注目を集めている。ともすればこれまで、コスト面や作業の煩雑さなどから敬遠されがちだった再造林、育林への先入観を払拭するため、取り組まれた開発課題で、各地試験場などでの実証試験を通して実用技術として提案され始めた話題のコンテナ育苗にスポットを当てた。  
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  四国農業の躍進を応援する農機展  
     
  自然に恵まれ、数多くの農作物を育む四国農業を農機で応援する大型農機展示会が10月に相次いで開かれる。愛媛県農林参観デー協賛農機展は10月1〜2日、同県松山市の県農林水産研究所と同果樹研究センターで、高知県農業振興フェアは10月9〜10日、同県南国市の県農業技術センターでそれぞれ開催される。毎年、大勢の来場者が詰めかけてにぎわう恒例行事だ。最新の機械や技術が一堂に会する両展示会を機にさらなる四国農業の躍進が期待される。  
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  農商工連携で四国の地域活性  
     
  地方を中心に日本が元気を取り戻すために農林漁業者や中小企業者の活性化が重要課題となるなか、「農商工連携」に注目が集まっている。地域経済の担い手である農林漁業者と中小商工業者とが協力し、新商品開発や販路を開拓する取り組みだ。農林漁業と工業や商業が連携して互いの強みを融合できれば、単独では困難だった事業展開が引き出され、地域経済活性化のきっかけにもなる。四国の農商工連携の取り組み事例をみる。  
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  早い初雪で一気に活性化する除雪機  
     
  9月9日に観測された北海道大雪山系の初雪は、平年並みだった昨年より2週間も早いそうだ。3年続いた寡雪が、今シーズンで打ち止めになるか―。業界にとっては、ことしこそ、と期待がかかるニュースである。除雪機は、降雪地帯で暮す人々にとって生活必需品であり、農機販売店にとっては、冬季の重要な商品となる。初雪の時期と根雪になるタイミングや降雪の量によって、シーズンごとの販売台数は大きく増減する季節変動要因が極めて高い商品であるものの、売れ筋が50万円から80万円という価格帯は、経営にとって秋商戦後に「計算できる商品」として魅力的だ。  
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  人気直売所を支える販売管理システム/インプット・本山氏に聞く  
     
  IT直売所の草分け的存在とも言える愛媛県内子町の「内子フレッシュパークからり」。ここには人口2万人の町に年間60万人が訪れ、視察者は年間約200団体を数える。96年の同施設立ち上げを機に、有限会社インプットでは農産物直売所に特化した販売管理システムを開発。同システムは現在、全国約40カ所の直売所に導入されている。トレサビリティー(栽培履歴)システムや農業法人向け土地管理システムなども手がける同社の本山道男さんに、人が集まる直売所を支える販売管理システムの特徴や開発担当者からみた直売所成功のポイントなどを聞いた。  
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