農経しんぽう
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  農経しんぽう  
  平成24年5月7日発行 第2939号  
     
   
     
   
  震災復興1年を特集/平成23年度食料・農業・農村白書  
     
  政府は4月24日、平成23年度食料・農業・農村の動向及び平成24年度食料・農業・農村施策について閣議決定し公表した。今回の特集は、東日本大震災からの復興1年〜復興への歩みに向けて。本編は、1.食料自給率の向上、2.食料の安定供給の確保、3.農業の持続的な発展、4.農村の振興・活性化―の4章で構成した。機械化関係では、「大豆300A」技術の導入面積が3万2000haに拡大していることや、省エネ施設・農機の導入が着実に増加し、これらにより温室効果ガスの累積排出削減量が31万9000tとなったことなどに注目している。  
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  22年の農作業死亡事故は398件/農林水産省まとめ  
     
  農林水産省が取りまとめた平成22年に発生した農作業死亡事故の調査結果によると、農作業死亡事故件数は398件となり、例年と同水準であった。事故区分別では、農業機械作業によるものが278件(全体の70%)、農業用施設作業によるものが14件(同4%)、機械・施設以外の作業によるものが106件(同27%)となった。また、年齢階層別では65歳以上の高齢者による事故が321件と死亡事故全体の81%を占めている。機械に係る事故の機種別事故発生状況をみると、例年同様に乗用型トラクタによる事故が最も多く、114件(機械による事故の41%)になった。  
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  コイン精米機の新シリーズ完成/山本製作所  
     
  山本製作所はこのほど、コイン精米機“こめ太郎”の新型「RCS-400」4シリーズを完成、本格的な発売を開始した。4シリーズは、操作方式がタッチパネル式(RCS-400T、同-400HT)の2シリーズとボタン式(同-400B、同-400HB)の2シリーズ。Hタイプは、籾すり機を装備、籾からの精米も可能。いずれの型式も1分搗きから無洗米まで好みに合わせて精米できる高性能コイン精米機。また、省エネ設計でランニングコストが大幅に削減できる。同社では、現金商売で商品の仕入れが発生しない「どなたにもできるビジネス」として、幅広い業種に積極的な販売を進める方針。  
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  遠赤・熱風・汎用乾燥機「ドライゴン・リミテッド」24型式を新発売/静岡製機  
     
  静岡製機はこのほど、乾燥機の新型“ドライゴン・リミテッド”「SAC-Lシリーズ」遠赤タイプ8型式(30〜65石)、熱風タイプ8型式(同)、汎用タイプ8型式(同)の計24型式を開発、4月より本格的な発売を開始した。同シリーズはいずれの型式も「使いやすく、安心、お米にもやさしく、しかもお求めやすい価格の実現」を商品コンセプトに開発。有効乾燥部容積の大型化と大風量送風機の採用により、乾燥性能をアップ。また、省エネ設計により、電力消費量、灯油消費量が大幅に節約できる。汎用タイプは、汎用乾燥機として業界初となる湿度センサーを搭載。外気の湿度を検知し、湿度の条件に左右されない安定した乾燥が行える。  
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  三菱農機が全数検査に対応した米専用放射能検査装置を販売  
     
  三菱農機はこのほど、米袋内に含まれる放射性セシウムを高速で測定する高精度な放射能検査装置の販売を開始する、と発表した。同装置は、親会社を同じくする三菱重工メカトロシステムズが開発した。販売は5月中を予定している。今回の装置は、30kg米袋を受入コンベアに乗せてスタートボタンを押すだけで、1分当たり約4袋分の測定が可能な米専用の検査装置で、食品衛生法の新基準および「食品中の放射性セシウムスクリーニング法の一部改正」に対応した測定を行う。  
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  軽量タイプの除草機/大竹製作所が発売  
     
  大竹製作所は、軽量安価タイプ除草機「KC25」を発売、超軽量の11kg台、ダイレクトドライブ方式で、田植え直後の早期除草もでき、操作も楽なことから、幅広く期待を集めている。今回の新製品の主な特徴は、1.超軽量(11.9kg)で楽に除草ができる、2.軽量コンパクトな除草機で、従来機に対し持ち運びや操作性に不満のある人に適している、3.ローター回転を適度に抑えているため、田植え直後の早期除草から使用できる、4.コンパクトな設計のため、操作も楽で、女性や年配者にも安心して利用できる、6.ダイレクトドライブ方式を採用―など。  
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  プロパンガス発電機/ホンダがこの夏から発売  
     
  本田技研工業は、停電などの非常時にプロパンガスを用いて発電が可能なポータブル発電機を開発し、今夏よりLPガス機器事業者に向けて供給を開始する。この発電機は、東日本大震災以降、停電などの非常時に使える自家用発電機の発売に対する消費者ニーズの高まりを背景に、燃料にガソリンを用いる既存のインバーター搭載発電機「EU9i」(定格出力900VA)をベースに開発。広く一般家庭のガス機器で使用され放置劣化が少ないプロパンガスを燃料にすることで、非常時に使用者がワンタッチで接続して使用することができ、長時間の運転も安心かつ簡単に行える「業界初」(同社)の低圧LPガス発電機。  
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  超スリムな剪定鋸「シルキー・ツルギ」発売/ユーエム工業  
     
  ユーエム工業は細身の刃を採用し、密集した枝も楽に切れる替刃式の造園・果樹用剪定鋸「シルキー・ツルギ」を発売した。同剪定鋸は、鋸刃が非常にスリムなため枝がV字形になった部分にも入りやすく、込み入った枝の元まで簡単に剪定できる。板厚1.7mmの鋼材を使用し、鋸刃がぶれたりせず細い枝から太い枝まで対応範囲が広い。「荒目」と「万能目」の2タイプがあり、用途に合わせて選べる。刃渡りはそれぞれ200mm、300mm、400mmの3種類を用意。切断できる枝の太さは荒目400mmタイプで直径3〜20cm、万能目400mmタイプで直径1〜10cm。  
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  安価なフレコンバッグスケールシステム/岡山農栄社  
     
  岡山農栄社は価格を抑えたタイプで玄米1tのフレコンバッグ出荷に適した、昇降機とフレコンタンクと計量秤をセットにしたフレコンバッグスケールシステムを2種類発売した。玄米のほか麦にも対応する。新製品は、タンクのシャッターが手動開閉式のセット「FBH10JSLS」と自動シャッター式のセット「FBH10JGLS」。自動シャッター仕様はシャッターを開けば定量で自動的にシャッターが閉じる自動計量タイプで、作業効率を高めるフレコンバッグホルダーや、30kg紙袋の計量ができる袋取りセットも標準装備している。  
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  宮城県農業高校に「直播」で授業/クボタ  
     
  クボタは4月24日、宮城県名取市のクボタアグリサービス仙台事務所で、宮城県農業高等学校の生徒などを対象に鉄コーティング直播栽培の特別授業を行った。大震災からの復興を支援する事業の一環で、津波被害で機器・設備を失い、いまは仮校舎で授業を進める同校の運営の一助とするもの。授業では、地元の五十嵐商会の協力を得て、同直播栽培技術の座学と鉄コーティング実習をこなした。5月には被災した農家の圃場で直播作業を実施。同校の地域支援活動もサポートする。  
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  第二十二回学生懸賞論文・作文入賞作品集を上梓/ヤンマー  
     
  ヤンマー学生懸賞論文・作文募集運営委員会(中根康有委員長・事務局=ヤンマー学院)はこのほど、「第二十二回学生懸賞論文・作文入賞作品集」を上梓した。今回は論文の部76編、作文の部518編、合わせて594編の応募があったが、東日本大震災を受けて第一次産業と自然との共生をテーマとした作品や、また「6次産業化」「地域活性化」「マーケッティング」「消費・生産の拡大」など、農漁業の経営改善をテーマにした作品も多く見受けられた。作品集には上位に入賞した論文3編、作文3編を全文掲載。論文・優秀賞10編、作文・銅賞10編は要旨のみを掲載している。  
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  もれなくジャンパー提供/アテックスが刈馬王でキャンペーン  
     
  アテックスは好評の乗用モア「刈馬王」シリーズの拡販を狙い、5月1日〜7月31日の3カ月間、「買ってワクワク!刈ってラクラク!キャンペーン」を展開する。期間中、刈馬王シリーズ製品を購入した人にもれなく素敵なプレゼントとして「オリジナルジャンパー」を提供する。このジャンパーは、インナーが取り外しできるため3シーズン着用できる優れモノ。撥水、防風、透湿素材で屋外作業にうってつけ。今春発売した新シリーズの「R-955」「R-885」では、従来のシートスライド機能などに加えて「Sバネ入り座席シート」を採用することで、より快適な乗り心地を実現している。  
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  東京支店に「ケルヒャーセンター東京」をオープン/ケルヒャージャパン  
     
  ケルヒャージャパンは4月20日、埼玉県さいたま市南区の東京支店内に「ケルヒャーセンター東京」をオープンした。当日はこれを記念し、代理店を招いてオープニングセレモニーを開催するとともに、近隣住民にも開放し、同社の業務用、一般家庭用製品の説明や実演を展開した。午前10時から始めたセレモニーでは、小松秀明東京支店営業部長が参加者に謝意を表した後、佐藤社長があいさつに立ち、首都圏では初の施設になることなどを紹介。研修センター、修理センターの併設により、アフターサービスの充実を含めて、お客様の満足度を高めていく旨述べ、今後の支援・協力を求めた。  
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  社長に小林雄一郎氏/ショーシンで役員人事  
     
  ショーシンは4月11日開催の同社定時株主総会及びその後の取締役会で、代表取締役社長に前執行役員総務企画本部長の小林雄一郎氏を選任した。山岸昭信前会長が最高経営責任者に就任し、真嶋良和前社長は代表権のある会長に就任した。また、笹井伸一技術本部長が専務に、小河原敏男製造本部長が常務にそれぞれ昇任したほか、新任取締役に小林誓雄営業本部長を選任した。  
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  農機国内総括部など新設/クボタ・農機国内営業本部の新体制  
     
  クボタ・農機国内営業本部はこのほど、業務組織の一部を変更し、これに伴う人事異動を行った。新体制を敷くことでさらに迅速に要望に応えるとともに新たな価値を提案していきたいとしている。組織変更は、1.農機国内総括部を新設、2.アグリソリューション推進部を新設、3.農機国内管理部を新設、4.関連商品営業部を農機国内営業本部に編入する―など。農機国内総括部長には、飯塚智浩氏(機械営業本部東日本副本部長)、アグリソリューション推進部長には石橋善光氏(機械営業総括部長)が就いた。  
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  安全鑑定基準改正を説明/生研センター  
     
  生研センターは4月20日、さいたま市の生研センター花の木ホールにおいて「平成24年度・型式検査及び安全鑑定等の説明会」を開き、これには行政や農機メーカーの関係者などが参集した。平成25年度から、農用運搬車の転倒時運転者防護規格(TOPS)と乗用型農用トラクタの低速車マークの装着をそれぞれ安全鑑定上における確認項目として新たに基準に適用することが説明された。  
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  次世代経営者を育成/アグリフューチャージャパンが日本農業経営大学校を設立  
     
  一般社団法人アグリフューチャージャパンは4月23日、都内内幸町の帝国ホテル東京において、次世代の農業経営者を育成する「日本農業経営大学校」の設立発表会を開催した。同法人は2月1日に設立され、農業界・産業界・学界などのオールジャパンの連携体制のもとで次世代の農業経営者を育成する。同法人理事長にはニチレイ代表取締役会長・浦野光人氏、副理事長には全国有機農業推進協議会理事長・金子美登氏が就任し、学校運営やセミナー事業、コンサルティング事業などを行っていく。  
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  震災復興を先導的モデルに/平成23年度森林及び林業白書  
     
  林野庁は4月27日開催の閣議に「平成23年度森林及び林業の動向」、いわゆる「森林・林業白書」を提出し、了承を得た。「東日本大震災からの復旧・復興に向けて」を特集した23年度の白書は、昨年3月11日に発生した東日本大震災が森林・林業・木材産業に及ぼした影響や取り組んだ対応などを細かく分析し、震災からの復旧・復興と森林・林業の再生とを関連付けて、今後の方向性を示したのが大きな特徴だ。特に被災地の復旧・復興には、復興用木材とエネルギー供給のためにも地域の基幹産業としての森林・林業の再生が必要だと位置付け、先進的な取り組みを全国の先導的なモデルとして活かして推進していく、とこれからの対応策、方向性を確認している。  
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  間伐の実施を推奨/農林水産省が森林の除染で技術指針  
     
  農林水産省は4月27日、森林における放射性物質の除去及び拡散抑制等に関する技術的な指針をまとめ、発表した。東京電力福島第一原子力発電所の事故により、福島県を中心に広範囲に汚染された森林の除染などを促進させるのが狙い。技術指針は、森林における放射性物質対策の考え方や実施方法を整理した。「現段階で推奨される対策」(農林水産省)として、1.住居等近隣の森林においては、落葉や枝葉等の除去とあわせて立木を伐採、2.住民などが日常的に入る森林においては、落葉や枝葉等の除去とあわせて間伐する、3.下層植生が衰退している人工林等での間伐する―をポイントとしてあげている。  
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  出張費の比率高い/高性能林業機械の利用高度化事業の成果  
     
  一般社団法人森林利用高度化研究会(小林洋司会長)が林野庁の委託を受けて実施した平成23年度事業である「高性能林業機械の利用高度化事業」。林野庁に提出した事業の成果報告書は、「別冊」(林野庁)として発刊された「高性能林業機械利用高度化マニュアル」のベースとなっており、機械の損料計算表の基となる現地調査の結果なども取りまとめられている。事業報告書から維持管理に取り組む現場の対応などをみた。  
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  作柄回復し、北海道の畑作・酪農機器は農家の明るい顔色に手応え  
     
  北海道の畑作・酪農は、農業全体に占める割合が高いことに加え、消費者から安全・安心な食品として大きな期待が寄せられている、食料供給基地のまさに太い柱だ。昨年は十勝地域で史上2番目の農業産出額と言われるほどに回復。昨年秋も、今年の春も展示会に来場する農家の表情は明るく、未来を見据えた積極性が見られる。農機の動きに関しては、酪農地域に動きの鈍さが表れ始めたが、4月上旬まで、明確な好要因がないにもかかわらず、トラクタをはじめ、順調な昨年と同様、活発さがある。  
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  国内外の食料基地北海道へ  
     
  北海道における1戸当たりの経営耕地面積(販売農家)の平均は22haで、全国の平均の10倍以上となり、農業産出額は全国の10分の1以上を占める。道内の農業と農村は、食料の安定供給といった基本的な役割に加え、国土の保全などの多面的な機能を有している。道内の農業は、道民の健全な生活を支えるとともに、食品加工や観光など幅広い産業と結びつき、道内各地域の基幹産業として需要な役割を果している。そのため、道の行政サイドは、「食」を支えるファクターとして「農産物」を重要視し、「食料供給基地」としてますます存在感を高めている。  
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  瑞宝中綬章に関口、龍、高倉氏/24年春の叙勲  
     
  政府は4月29日付で、平成24年春の褒章・叙勲受章者を発令した。業界関係からは、農林水産省で、瑞宝中綬章に元農林水産省大臣官房審議官、現農林水産航空協会会長の関口洋一氏と元林野庁青森営林局長、同技術開発推進室長の龍久仁人氏、瑞宝小綬章に元種苗管理センター北海道中央農場長、元日本施設園芸協会専務理事の林翼氏、経済産業省で、元小松製作所社長の安崎曉氏が旭日重光章、文部科学省で東京大学名誉教授、長崎大学名誉教授の高倉直氏が瑞宝中綬章を受章した。  
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  農業機械整備技能検定・2級学科試験問題  
     
  平成23年度の農業機械整備技能検定試験が、実技は昨年12月5日から、学科は1月29日に実施され、3月13日に合格発表が行われた。この学科試験問題を、中央職業能力開発協会の許諾を得て転載する(無断転載禁止)。試験は真偽法25題、多肢択一法25題。技能検定は、「働く人々の有する技能を一定の基準により検定し、国として証明する国家検定制度」。技能検定の合格者には合格証書が交付され、合格者は技能士と称することができる。  
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