農経しんぽう
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  農経しんぽう  
  平成26年7月7日発行 第3041号  
     
   
     
   
  「AI農業」で収益を/政府が最先端IT国家創造宣言  
     
  政府は6月24日、世界最先端IT国家創造宣言をまとめた。このなかで、ITを活用した日本の農業・周辺産業の高度化・知識産業化と国際展開(Made by Japan 農業の実現)が盛り込まれ、「AI農業」を2018年までに農機等関連業界の主要収益源の一つに成長させることが示された。具体的には、まず農業情報の相互運用性等を確保するための標準化や情報の取り扱い等に関する基本的な考え方を整理、策定した「農業情報創成・流通促進戦略」を踏まえ、農業情報の創成・流通促進による、「農業の産業競争力向上(農業情報を活用したビジネスモデル構築・知識産業化)」などを進める。  
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  緊プロに農家ニーズを反映させるため、開発提案を募集/農林水産省・生産資材対策室  
     
  農林水産省・生産資材対策室は、緊プロ開発機の対象機種の選定に当たって、より生産現場のニーズを反映させるため、新たな手法による農業者向けのニーズ調査を実施する。農業者の経営内容、農機利用形態、希望価格帯などを含めた開発要望機種を調査するもので、調査結果は、現場の機械化ニーズの重要な資料と見込まれることから、データベース化して農機メーカーなどにも情報提供していく考え。「新たに開発してほしい担い手向けの農業機械に関する調査」と題するもので、これまで「農家ニーズの吸い上げが弱かった」(生産資材対策室)との認識から、新たな手法で調査する。調査票は農林省のHPからダウンロードでき、メール、FAXで提出する。  
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  アシストスーツ実演/農林水産省の活力創造協議会で披露  
     
  農林水産省は1日、省内で第5回全国農林水産業・地域の活力創造協議会を開き、「スマート農業の推進について」などで意見交換した。このスマート農業の推進についてでは、農林水産省から、スマート農業研究会が策定した中間取りまとめが紹介された後、農業用アシストスーツを和歌山大学の八木栄一特任教授が説明。スーツを装着しての実演も行われた。アシストスーツは、ミカン農家の腰痛の解消などのために開発を進めているもので、1.持ち上げ支援、2.中腰支援、3.歩行支援―を行う。実演は、農林水産技術会議の女性職員が装着して行った。20kgのコンテナが半分の10kgで持ち上げられる。  
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  農業経営体は2.8%の減/26年農業構造動態調査  
     
  農林水産省はこのほど、平成26年農業構造動態統計調査の結果(26年2月1日現在)を発表した。それによると、平成26年の全国の農業経営体数は147万1200で、前年に比べ4万2900(2.8%)減少した。農業経営体の経営耕地面積は357万4800haになり、同1万300ha(0.3%)減少した。1経営体当たりの経営耕地面積は全国で2.45haとなり、同2.5%拡大した。また、全国の販売農家数は141万1600戸で、前年に比べ4万3400戸(3.0%)減少した。主副業別では、主業農家数は30万4000戸(前年比2万500戸、6.3%減)、準主業農家数は30万9800戸(同2万2900戸、6.9%減)、副業的農家数は79万7900戸(同200戸、0.0%増)となった。  
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  「規模拡大への対応」のトラクタなど3機種/クボタ新製品  
     
  クボタは先に平成26年夏の新製品10シリーズ21型式を発表したが、今回はその中から『規模拡大への対応』をコンセプトとした3機種を紹介する。トラクタは54馬力と60馬力の「スラッガーシリーズ」(ホイル・パワクロ計4型式)、コンバインは4条刈60/70馬力と5条刈75馬力の「ダイナマックスレボシリーズ」(計3型式)で、ともにKSAS対応の無線LANを標準装備している。また国内特自3次排ガス規制をクリアした最新ディーゼルエンジンを搭載。「グレイタスローダ」は新型トラクタレクシアの力強さを最大限に引き出す本格ローダで、レバー1本の操作で着脱が容易に行える。  
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  「カッコいい」前面に、大型トラクタを投入/井関農機26年度下期新商品  
     
  井関農機が発表した26年度下期新商品のうち大型トラクタを中心に紹介する。トラクタTJV3シリーズの主な特徴は、1.圧倒的な存在感の中に力強さ、高性能を感じさせるニューフードデザイン、2.日農工規格のAGポート(ISO11783準拠のデータ送信)コネクタ標準、3.3点リンクの最大揚力が3.4t、4.パーキンス社製4気筒3.4Lエンジン、トルクは現行機比約20%アップ―など。トラクタTJWシリーズの主な特徴は、1.4灯式プロジェクタヘッドランプを採用し圧倒的な存在感の中に力強さ、高性能を感じさせるデザイン採用、2.90周年を期して国内初となるブルーメタリックカラーを限定版として展開、3.ISEKIアグリサポート、AGサポートを標準―など。  
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  大規模向けコンバイン、トラクタなど/三菱農機が26年新商品を発表  
     
  三菱農機はこのほど、新商品として三菱コンバインASUMA「V598/698」、三菱トラクタASUMA「GV77/87/97」、同「GVK77/87/97」、三菱歩行田植機「MP49A」を発表した。発売時期はコンバインが8月、トラクタが10月、歩行田植機が7月。コンバインASUMAは、プロが納得できる「高機能・高性能・耐久性」を兼ね備えたコンバインとして、高馬力5条および6条モデルを開発した。トラクタASUMA「GV77/87/97」は大規模農家の経営拡大に求められる「作業の効率化&軽労化」を重点にしたトラクタ。国内特自3次規制に適合したクリーンエンジンを搭載。さらに多岐にわたる改良によって、効率的かつ快適作業を追求した。  
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  パラソイラーLPSシリーズ発売/松山  
     
  松山はこのほど、「ニプロパラソイラーLPSシリーズ」を新発売した。土を反転させず2m幅で効率よく硬盤破砕、作物の根域を拡大し透排水性向上、通気性向上につながり、増収、高品質収穫に貢献する。トラクタ適応馬力は50〜95馬力で、作業幅は2m、作業深さは20〜40cm、作業速度は2〜5km/時、作業能率は8〜20分/10a。この耕うん方法はニプロ独自の屈折したナイフにより、パラソイラーの耕うん幅内で深さ最大40cmの土を全体に浮かせるという「無反転全層破砕」を行う耕うん方法。  
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  畦塗機など新製品3機種9型式を発売/小橋工業  
     
  小橋工業は、新型インプルメント3機種を完成、7月より新発売する。オートあぜ塗り機ガイアシリーズは、XRVシリーズ(適用トラクタ48〜97馬力)に「スマートガイアXRS」(26〜45馬力)と「ガイアXRM」(37〜60馬力)の2シリーズを追加。耕うん・砕土整地を行う「ハイパーローター」は、耐久性・機能性をアップして大型化に対応した「KRVシリーズ」(60〜120馬力)を、「ツーウェイローター」は大型トラクタにベストマッチする「FTVシリーズ」(65〜110馬力)を開発。シリーズをリニューアルした。  
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  大型マニュア2機種を発売/IHIスター  
     
  IHIスターは、創業90周年を記念して「大型マニュアスプレッダ TMS11010MB・WB」と「大型ハイドロマニュアスプレッダ THM11000MB・WB」の2機種を7月に発売する。今回の新製品は安全性に配慮し、11立方mクラスに連動ブレーキ付き(連動ブレーキ動作にはトラクタにブレーキカプラが装備されている必要がある)仕様を投入したため、農業関係者から幅広く期待を集めている。大型マニュアスプレッダは、平歯車減速機による「コンベア連続送り」&床送りリモコンを標準装備。大型チェーン&L字型コンベアチェーンにて堆肥を搬送。大型ハイドロマニュアスプレッダは完熟堆肥の散布に適した2ステージ方式。スライドフロア+プッシュゲートにて、堆肥を搬送する。  
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  初の電動除雪機、ブレードのエンジン式も/和同産業  
     
  和同産業はこのほど、ブレードで雪を押すタイプの新型除雪機「スノーブレード」2機種を発表、8月から本格発売する。1つは、初の電動式「e-SB80」で、リチウムイオン電池により高出力550WDCモーターを駆動、音もなく静かに、力強く除雪作業を進める。手元レバーには前後進切り替えスイッチ(右手部)と車速調整付き走行レバー(左手部)を備え、簡単な操作で低速走行・作業ができる。エンジンタイプのSB691は、5.2馬力ガソリンエンジンを搭載、大きめの能力を持たせ、除雪幅を900mmとした。デッドマンクラッチと後進時非常停止レバーを備えオペレータが安心して作業できる。  
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  色選後に直接計量するネオスケール/岡山農栄社  
     
  岡山農栄社は色彩選別機でくず米を取り除いた良米を直接計量して袋詰めする袋詰計量機「ネオスケール NSS35A/B」を発売した。袋詰めの前にいったんタンクに貯留したりせず直接計量する方式を採用。袋詰め用貯留タンクに米を搬送する昇降機を使わず、作業工程を簡略化し価格を抑えた。計量範囲は5〜35kgで1時間当たりの処理能力は最大3600kg。計量精度はプラスマイナス20gで、100V電源を使用する。  
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  ハイブリッドシステム搭載の新ホイルローダ/日立建機  
     
  日立建機はハイブリッドシステムを搭載した「ホイールローダ ZW220HYB-5B(標準バケット容量3.4立方m、運転質量18.2t)」を開発した。「ZW220HYB-5B」は、ZW-5シリーズのZW220-5Bがベース。搭載しているハイブリッドシステムは、日立グループの協力を得て開発したもので、ディーゼルエンジンで発電機を駆動し、発電された電気を走行電動モーターに供給する構造。そのため、従来のパワートレインのようなトルクコンバータやトランスミッションが存在せず、動力伝達のエネルギーロスが大幅に低減された。  
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  100周年の100台限定・乾燥機「30石ドライゴン」/静岡製機  
     
  静岡製機は今年、創業100周年を迎えたことにより、永年の感謝の気持ちを込めて「コンパクトな30石タイプをお買い得価格で」をコンセプトに、7月上旬より、遠赤外線乾燥機“ドライゴン”「SAC-EM300」(斜流式タイプ)と「同-EM300F」(遠心式タイプ)を合わせて100台限定で、100周年限定モデルとして発売を開始する。限定モデルは、2型式とも通常価格に比べ、極めて割安。同社では、100台限定・スペシャル価格をディーラーからユーザーへ広くPRし、この機会を大いに活用してもらいたいとしている。  
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  タカキタが機構改革、営業本部など設ける  
     
  タカキタは6月27日付で組織変更を行った。市場ニーズにスピーディーかつ柔軟に対応するため、変化に対応した迅速な意思決定と、責任体制の明確化、さらには人材の機動的・横断的活用により常に全体最適化を目指すことを目的としたもので、従来の事業部制(「農機事業部」「軸受事業部」「エコフィード事業部」)を廃止し、新たに「管理本部」「営業本部」「海外営業本部」「製造本部」「開発本部」「軸受部」「エコフィード部」を設置。また、北海道地区における業務執行をスピーディー且つ円滑に遂行するため、従来の札幌支社を廃止し、新たに「北海道統括室」を新設した。  
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  クボタクレジットの新社長に物種氏  
     
  クボタクレジットは6月27日開催の定時株主総会及び取締役会において役員体制を決めた。土生幸寛社長が退任し顧問に就任するとともに、後任として物種一哲副社長が代表取締役社長に就任した。  
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  下取りキャンペーンで業務用高圧洗浄機を推進/ケルヒャージャパン  
     
  ケルヒャージャパンは7月1日から9月30日までの3カ月間にわたり、「業務用高圧洗浄機下取りキャンペーン」を推進する。内容は、対象製品を購入したユーザーに対し、好みのアクセサリーや消耗品5万円分もしくは10万円分を贈呈(製品により特典は異なる)。併せて下取り相当分の3万円もしくは5万円の値引き(同)を行うというもの。現在保有している高圧洗浄機については、同社製品、他社製品、業務用、家庭用を問わない。キャンペーンのメーンターゲットは、農業を含め業務用高圧洗浄機を使用する幅広い業界で、買い替え、買い増しを促進し、業務用製品の市場シェア拡大を目指す。  
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  カルテック農法であぜ道講習会/近畿クボタ・春日営業所が開催  
     
  近畿クボタ・春日営業所は6月27日、カルテック農法のあぜ道講習会を春日町鹿場(かんば)の水田で開催し、30名を超える参加があった。同営業所でカルシウム施肥を重視する「カルテック農法友の会」が結成されて十数年。あぜ道講習会は年2回続けてきた。講習会でカルテックの光武社長は「この地域の田んぼは、平年に比べ1日か2日早く稲の生育が進んでいます」と指摘。田から稲株を抜いて根張り、1株本数、葉色の見方を説明した。葉色板と各自の稲を見比べて、葉色により施用量を調整すべきことを強調した。農家からは葉色が濃すぎる場合の対応、溝切り作業の時期、注意点について質問があった。  
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  水耕を授産施設へ/浅間製作所  
     
  低コスト水耕施設「里山式水耕栽培プラント」の開発・生産を進める浅間製作所には各地の授産施設から数多くの問い合わせが寄せられ、採用事例が増えてきたことから、「授産施設へのご案内」とするパンフレットを新たに作成、PRを進めている。「里山式水耕プラント」は同社が開発した低コストの水耕システムで、水耕のため作業環境がきれい、腰をかがめる苦しい作業姿勢から解放するといったメリットが受け、とくに女性からの支持が大きい。こうした特徴は、授産施設でも発揮され、リーフレタスやミニトマトなどの生産物に対する引き合いが強いこともあって、口コミで評判が広まり同社への問い合わせも増加している。  
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  利用広がる木質バイオマス  
     
  平成25年度の「森林・林業白書」が特集章として取り上げた「森林の多面的機能と我が国の森林整備」で示される通り、多くの機能を有する森林。物質生産、生物多様性保全、文化、国土保全、水源涵養、快適環境形成、保健・レクリエーションと並んで位置づけられているのに「地球環境保全」がある。これには今後さらに対応を迫られるであろう「地球温暖化の緩和」や「地球の気候の安定」が含まれており、単に二酸化炭素の吸収源対策ばかりでなく、化石燃料代替エネルギーとしての機能への関心を高まりをみせている。  
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  木材自給率28.6%に/林野庁まとめ  
     
  林野庁は6月27日、「平成25年木材需給表(用材部門)」の概要についてまとめ、公表した。それによると、平成25年の木材の総需要量は7386万7000立方m(丸太換算)となり、前年に比べ4.6%増加した。内訳は、国内生産量2111万7000立方mに対し、輸入量5275万立方mとなっており、それぞれ前年に比べ7.3%、3.5%増加。この結果、木材(用材)自給率は前年に比べて0.7ポイント上昇し、28.6%にまで回復してきている。平成元年以降では、最も高い水準となった。  
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  次世代農業支える農機が一堂に/第33回国際農業機械展in帯広  
     
  第33回国際農業機械展in帯広が、10〜14の5日間、8年前と同じ北海道帯広市「北愛国交流広場」特設会場で開催される。主催は、ホクレン農業協同組合連合会(佐藤俊彰代表理事会長)、一般社団法人北海道農業機械工業会(青柳稔会長)、十勝農業機械協議会(山田政功会長)、特別協力団体が十勝地区農業協同組合長会(有塚利宣会長)。今回は、「次世代農業へ新たなる挑戦」をテーマに、114社、招待展示5の出展があり、前回を上回る300小間以上で展示を行う。今回の第33回は第32回が延期、中止されたことから8年ぶりの開催。農業と農業機械の情報発信の場として多数の農家をはじめとした農業関係者の来場が予想される。  
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  未来を見据え先進の機械で、道農業と歩む農機業界  
     
  今年の道内の農業は、5月に低温や乾燥に見舞われた地域があったが、6月に入り天候が回復し、ほぼ順調に推移。当初冷夏となる予報もあったが、「平年並み」に変更されたことから、7月以降、小麦からスタートする刈取り・秋の収穫時期への、農家の期待が高まっている。一方、農機市場も、リース事業、消費税増税前の駆け込みといった要因があり、3月までは好調に推移し、4月以降の反動もほぼ想定内に収まり、6月に入り回復が顕著となってきており、秋の需要期への期待が少しずつ膨らんできている。道内の農機業界では、同展示会で新製品の発表などを実施し、7月以降の商戦に弾みをつけようと準備を行っている。  
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