農経しんぽう
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  農経しんぽう  
  令和3年9月27日発行 第3381号  
     
   
     
   
  生産力向上と持続可能性を重視/イタリアでG20大臣会合  
     
  G20農業大臣会合が17、18の両日、イタリアのフィレンツェで開催され、野上浩太郎農林水産大臣が出席した。会合で野上農相は、食料・農業の生産力向上と持続可能性を両立させることや、その取り組みを共有すること、イノベーションやデジタル化を促進することの重要性等について発信した。会議終了後にコミュニケが採択され、「食料システムを変革しうる革新的な技術に携わるスタートアップ企業や中小企業への投資を促進し、農業におけるデジタル変革、及び農業者への知識の伝達の重要性」が強調された。  
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  緊急の環境対策を/気候変動と食料・農業でJISNAS-FAOがセミナー  
     
  FAO(国連食糧農業機関)駐日連絡事務所及びJISNAS(農学知的支援ネットワーク)は17日、JISNAS-FAOマンスリー合同セミナーの第4回「気候変動と食料・農業-IPCC最新報告書から」をオンラインで開催した。8月にIPCC(気候変動に関する政府間パネル)第6次評価報告書・第1作業部会報告書(自然科学的根拠)が発表されたのを受け、気候変動による農・食への影響についてFAO担当者が解説を行った。開会に当たり挨拶したFAO駐日連絡事務所長の日比絵里子氏は、環境を守りつつ食のニーズを満たす食料システムについて国連食料システムサミットで議論すると述べ、その前にIPCC報告書が発表されたのは非常に意義が深いと語った。  
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  日本産食品の輸入規制を相次ぎ緩和、撤廃/EU、米国  
     
  東京電力福島第一原子力発電所の事故発生時より続いているEU、米国の日本産食品の輸入規制が相次ぎ緩和、撤廃される。EUは10月10日付で、日本産食品の輸入規制を緩和する。今回の改正により、放射性物質検査証明の対象品目が限定され、これまで「栽培された」きのこ類等をEUに輸出するために必要とされた放射性物質検査証明書や産地証明書の発行が不要となる。米国の食品医薬品局(FDA)は9月22日付で、科学的根拠に基づいて、日本産食品の輸入規制を撤廃した。  
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  野菜袋詰め機の後継機「VF810」を発売/太陽  
     
  太陽はこのほど、ベストセラーの野菜袋詰め機「VF800」に改良を加え、さらに機能をアップさせた後継機「VF810」を発売した。ホウレンソウ・小松菜・水菜・春菊など軟弱野菜の袋詰め作業の効率アップに貢献してきた同機は、現場の声を受け、さらに安全、便利に、使いやすさを実現した。同機は、理論値で1時間800袋(実作業600袋/時)を実現。3段階の本体高さ調整が可能になり、作業者の疲労を軽減。真空ポンプ内蔵により本体のみで使用可能などの特徴を持つ。また、ユーザーからの声を受け、水濡れ(洗浄)野菜に標準対応、投入深さをワンタッチで変更可能などの便利仕様が追加された。  
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  枝豆の色彩選別機と定量袋詰め機を完成/枝豆もぎとり機工業会  
     
  枝豆もぎとり機工業会(ミツワ、マツモト)は、研究・開発を進めていた、高性能フルカラーラインカメラを搭載した枝豆用色彩選別機「UDH-1-4E-EM」とロードセルを採用し高速で正確な供給が行える枝豆用定量袋詰め機「MEF-100」を完成、今秋より受注を開始することを明らかにした。色彩選別機は、高性能カメラで枝豆の片面を瞬時に識別して、エアーイジェクターで不適合品を除去する。定量袋詰め機は、タッチパネルの操作により、1g単位で目標量の設定が可能で、誰でも簡単に作業が行える。これにより、これまで同社が進めてきた“枝豆調製一貫作業体系”がより拡充し、枝豆の高品質化、調製作業の高能率化がさらに図られ、大幅な人員・コストの削減につながる。  
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  強靭かつメンテナンス性向上のパワーハロー/ビコンジャパン  
     
  ビコンジャパンは、2021年度新商品として、パワーハローDMRシリーズなどを推進している。同機は、トラクタの大型化に伴い、強靭で高性能のパワーハローを求める現場に対応しラインアップした製品。メーンギアボックスは120〜200HPのトラクタに適応、ギアの組み換えで3段階の変速が可能となり、フル二重底構造のロータリギアボックスとともに過酷な作業条件に耐えうる設計を施している。また、特許の「クイックフィットシステム」は、付属の専用工具を差し込んで回すだけでブレードを簡単に脱着、メンテナンス性が大幅に向上した。  
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  スリムな新型「楽らくテープナー」/マックス  
     
  マックスは、支柱や番線に茎やつるを固定するためのテープをホッチキス止めする園芸用誘引結束機「テープナー」のスリムタイプとなる新製品『楽らくテープナーHT-R24C』を10月4日に発売する。「スリムタイプ」というコンセプトを実現。ハンドルを従来機比約16mmスリム化することで手の小さな作業者にも握りやすい。滑りと疲れを軽減するエラストマ付きグリップを採用している。また、テープの先端が通しやすい設計となっている。結束範囲を最大φ24mmとし、狭い場所でも出し入れしやすい小型アームを採用、細い茎や枝を誘引する「キワどめ」を行う際にも狙いやすい。  
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  “ねこ車”を電動化、コンプリートパッケージも発売/CuboRex  
     
  CuboRexはこのほど、和歌山県有田市で活用されている低重心の1輪車である“有田式”の価値を再定義した超低重心コンテナ1輪車「Cat Frame」を新たに開発。また、ねこ車電動化キット「E-Cat Kit」と超低重心コンテナ1輪車「Cat Frame」をセットにした「E-Catコンプリートパッケージ」を9月14日から販売開始した。ねこ車(1輪車)を電動化するキット「E-Cat Kit」は、同社の寺嶋代表が和歌山県有田市のミカン農家でのアルバイト経験をヒントに開発した。昨年10月にJA有田での先行販売を開始し、和歌山県のみかん農家を中心に利用が始まっている。  
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  レタスの生育予測システムの運用開始/日立ソリューションズ東日本  
     
  日立ソリューションズ東日本は、トップリバーと共同で、農林水産省が公募した「スマート農業実証プロジェクト」において、「データを活用した農業経営をモデル化し、データに基づき安定的に収益をあげることができる次世代農業人(スマートファーマー)育成」の実証を令和元年、2年度の2カ年で行い、同実証プロジェクトの取り組みのひとつである「AIを活用したレタスの生育予測システム」について、生産者であるトップリバーでの実証の結果を受け、令和3年度より、トップリバーの御代田農場、富士見農場において本格運用を開始した。  
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  米国スタートアップに追加出資/クボタ、ヤマハ発動機  
     
  クボタとヤマハ発動機はこのたび、米国のスタートアップ「Advanced Farm Technologies社」(AFT社)に追加出資したと発表した。AFT社は、自社開発したロボットによるイチゴの収穫サービスの提供により、農業生産の効率化に貢献する米国のスタートアップ。同社の開発したイチゴ収穫ロボット「TX robotic strawberry harvester」は、自動で走行し、搭載されている画像センサーとAIを用い収穫適期にあるイチゴを瞬時に判別し、ロボットアームで果実を摘み取る。これらの自動化技術により、従来の有人での収穫作業を大幅に省力化し、オペレーション効率を最大化することができる。  
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  ファーミングシュミレーターにヰセキトラクタが登場  
     
  井関農機のトラクタ「TJV985」がバンダイナムコエンターテイメントから販売されるファーミングシュミレーションゲーム「ファーミングシュミレーター22」に国内農機メーカーの製品として初めて登場する。「ファーミングシュミレーター」はGIANTS Software(本社・スイス)が開発したファーミングシュミレーションゲームで、プレーヤーが農業主となり、実在する農業機械を使いながら、大規模農場経営が体験できる。ヰセキトラクタ「TJV985」が登場する「ファーミングシュミレーター22」のXbox Series X S/Xbox One/STEM版が11月22日、PlayStation5/PlayStation4版が25日に発売予定。  
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  日の本穀粉と「ふっくら米食」で特許実施権などの許諾契約締結/サタケ  
     
  サタケはこのほど、同社が開発し特許出願した米粉パン製造法(登録商標「ふっくら米食(ベイク)」)の仮通常実施権および製造ノウハウの使用権などの許諾契約を日の本穀粉と締結したことを明らかにした。契約締結日は2021年8月3日。日の本穀粉は、2021年度内に「ふっくら米食」のミックス米粉を米粉パン製造販売店や給食受託製造業者などに販売する計画だ。両社では、米粉は米の有効活用策として伸びる余地があると考えており、「ふっくら米食」がその推進役となることを期待している、としている。  
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  GPSナビライナーが農業食料工学会の開発賞を受賞/IHIアグリテック  
     
  IHIアグリテックは17日、HP上で「GPSナビライナー」が農業食料工学会の2021年度開発賞を受けたことを公表した。GPSナビライナーは、生産者が簡単に作成できるシンプルな施肥マップのデータフォーマットを独自開発し、可変施肥技術の普及促進に寄与したことが評価された。可変施肥の手順は、1.あらかじめ田畑の地力情報データ(=施肥マップ)を入力したUSBメモリを、GPSナビライナーにセット、2.セットした同ライナーを同社製ブロードキャスタに搭載すると、データに基づいてポイントごとの肥料散布を、散布量の大小を判断して行うことが可能。  
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  新時代の病害虫発生予察を考える/日本植物防疫協会がシンポジウム  
     
  一般社団法人日本植物防疫協会(早川泰弘理事長)は17日、シンポジウム「新しい時代に向けた病害虫の診断と発生予察を考える」をオンラインで開催し、これには全国から約600名の参加者が集まった。5月に農林水産省が策定した「みどりの食料システム戦略」において、AI等を活用した病害虫の診断技術や発生予察の高度化が取り組むべき課題として示されたことを踏まえ、今後の病害虫診断と発生予察がどう変わっていくのかなど、新しい時代に向けた診断と予察について5名の講師が話題提供を行い、考えを深めた。  
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  お米消費拡大アンバサダーに松村沙友理さん/JA全中  
     
  JA全中(中家徹会長)は、芸能界屈指のお米好きである女優でモデルの元乃木坂46メンバーである松村沙友理さんを「JAグループお米消費拡大アンバサダー」に任命し、その就任式が22日、都内の神田明神ホールで行われた。松村さんは「お米は食べても太らず、栄養がいっぱいで、おかずとバランスよく食べれば健康にも良いということを発信していきたい」とお米の消費拡大に意欲を示した。就任イベントでは、中家会長からお米一生分の3.6t(1年1俵を60年分)が贈呈された。  
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  有機農業の拡大へ/オーガニックライフスタイルEXPOでセミナー  
     
  既報の通り、「オーガニックライフスタイルEXPO2021」が16〜18の3日間、都内の東京都立産業貿易センターで開催された。同展では関連する様々なテーマのセミナーがオンラインで行われ、オーガニックに関する情報が幅広く発信された。そのうち、17日には“日本オーガニック会議プレ”と題して、農林水産省大臣官房環境バイオマス政策課課長・秋葉一彦氏による講演「みどりの食料システム戦略と日本農業の未来」をはじめ、座談会「2050年有機農業を25%にする〜は可能か」及び、「地域を支えるオーガニック〜SDGs時代の学校給食 鍵となる行政の役割と可能性〜」が行われた。  
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  北海道乾田直播で現地検討会/農研機構  
     
  農研機構は17日、令和3年度乾田直播現地検討会を同機構ホームページ上でWeb開催した。今回の検討会は「さんさんまる」を栽培している北海道雨竜郡妹背牛町・西村悟志氏の乾田直播圃場で実施された。開会挨拶した農研機構北海道農業研究センター寒地野菜水田作研究領域長・老田茂氏は、北海道農研センターでは、春作業のひっ迫を軽減するため、前年秋に整地を行う前年整地技術及び圃場内の高低差を見える化して均平作業時間を短縮できる高低差マップの利用技術を開発してきたと説明。農研機構が開発した直播栽培向け極良食味水稲品種「さんさんまる」を栽培している西村氏にも講演いただいていると語り、期待を込めた。  
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  電動の草刈機・ユニモワーズを発売/ユニック  
     
  ユニックは10月から、「電動草刈り機ユニモワーズQE-M500」を発売する。また、10月13〜15日に幕張メッセで開かれる農業Weekスマート農業EXPOに同機(電動バージョンおよび燃料電池バージョン)を出展しその機能をアピールする。ユニモワーズは、走行、草刈りともに電動駆動で、傾斜45度まで対応し、60、70cmの草丈でも草刈りを進められる。前後進の両方で草刈りを行い、傾斜面ではスイッチバック方式で効率よく草刈り作業をこなす。操作はリモコンにより50m以上離れた場所から可能で、2〜10cmの刈高調整もリモコンでできる。さらにオプションの運搬トレイを使えば、収穫物や作業道具などの運搬にも活用できる。  
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  木材の積み込み・荷降ろし作業を効率化する「やまびこレインジャー」/キャニコム  
     
  キャニコムの林内作業車フォワーダ「やまびこレインジャー」は、広い作業道と積み込み場所を必要としない作業車として好評だ。同製品は、横積み方式を採用し、エンジンルームをコンパクトにすることで荷台幅を従来機より50mm拡張した。またポールの固定機構を見直し、ロックプレートの強度を向上。そしてサイドポールを角形状から丸い形状に変更し、積み込む際の材とポールの抵抗を軽減した。荷台ダンプ角は90度で、荷台に積まれた材を残らず排出。荷降ろし作業をスピーディーに行える。  
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  スペインのリオティント社とゼロエミッションでコラボ/キャタピラー  
     
  キャタピラーは17日、顧客の気候関連の取り組みを支援する事例として、鉱山事業を進めているスペインのリオティントとのコラボレーションを掲げ、ゼロエミッションサイトソリューションの開発に焦点を当てた契約(MOU)に署名したと発表した。同契約は、リオティントが進めている西オーストラリアの採掘事業に、初の「Cat790ゼロエミッション自律型運搬トラック」を提供、リオティントの持続可能性の目標を支援し長期にわたりビジネスを強化するソリューションになる。銅採掘事業は、26億ドルを投資する開発プロジェクトで、最も技術的に高度で持続可能な鉱山サイトになる。  
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  厚生労働省の委託で伐木作業の安全講習会/森林環境リアライズ  
     
  林野庁の現場技能者キャリアアップ・林業労働安全対策で「林業労働災害撲滅研修事業」を事務局として展開している森林環境リアライズは、厚生労働省の委託を受けて令和3年度の伐木作業安全対策事業「チェーンソーを用いた伐木作業安全マニュアル安全対策講習会」を開催し、チェンソーによる伐木造材作業の安全性向上を図るとともに、技術レベルアップを目指す。特に厚生労働省の改正省令及び伐木ガイドラインの指針の理解と普及を図っていく。安全対策講習会は、10月28日の四国地域を皮切りに全国7会場で実施し、「自主的な安全衛生活動によるチェンソーによる伐木等作業の安全の確保を推進する」(同社)。  
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  令和2年は14万9000t/林野庁・木質ペレットの生産量  
     
  林野庁林政部木材利用課はこのほど、令和2年における木質粒状燃料(木質ペレット)の生産量等について、まとめ、公表した。毎年行っている特用林産物の主要品目についての生産量等の調査(特用林産物統計調査)の結果のうち、「木質粒状燃料」の生産動向をとりまとめ、公表したもの。それによると、令和2年における木質粒状燃料の生産量は14万9000tで対前年比101.0%とわずかながら増加、国内生産量は増加傾向を示しているものの、一方で、工場数は137工場となり、前年から10工場減少、1工場当たりの生産量としては引き続き伸びている。  
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  乾しいたけ乾燥機2万台割る/特用林産関係の機器装備  
     
  農林水産省が8月31日に公表した「令和2年の特用林産物生産統計調査」の確報。特用林産物の主要品目であるきのこ、とりわけしいたけ生産にウエートを置いて、生産者、生産施設から原木の伏込量まで幅広く取り上げて、現在の生産動向がわかるように構成。しいたけでは、昭和年代に牽引役を担っていた原木栽培に代わって菌床栽培が台頭、生しいたけでは生産量の大半を占めるまで広がってきている一方、原木栽培は退潮、機器装備にも表れている。  
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  農業機械化で四国農業の成長目指す  
     
  一年を通して温暖な気候や地の利を活かし、バラエティー豊かな農作物を育む四国農業。瀬戸内側では水稲や柑橘類、露地野菜などが多く栽培されており、太平洋側では水稲の早期栽培や施設野菜の栽培などが盛んで、大消費地となる京阪神が近いという好条件の立地に加え、近畿や中国地方につながる橋や高速道路網の発展で、国内の食料供給の大きな支えとなっている。新型コロナウイルスが流行し始めてから約1年半が経ち、日本人の食を支える日本の農業はその重要性が再認識され、生産者、そしてそれをサポートし続ける農機販売各社の重要度はますます増している。  
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  大消費地への食料供給を担う四国農業  
     
  温暖な気候と、雨を活かした農業が盛んな四国地方。全国的に見ると耕地面積が狭いが、ビニールハウス等の温室を利用して、キュウリやナス、ピーマンなどの野菜の促成栽培が盛んに行われており、特に高知県は耕地面積当たりの農業産出額が全国6位と高い生産性を誇っている。また、山がちな地形が多く、山の斜面に作られた棚田や段々畑など特殊な農地も多い。各地では米の裏作として、春から秋にかけて水田に野菜を作付けするなど、限られた農地をフル活用したバラエティー豊かな農作物の生産が行われている。それら農産物は、フェリーやトラックなどで東京や大阪などの大消費地へ運ばれ、日本全国に出荷されている。  
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  高い技術力と農産物への熱い思い/四国農家ルポ  
     
  温暖な気候や特色ある地の利を活かした四国農業。京阪神等大消費地を背景に、果樹、野菜、畜産など多様な生産が行われている徳島県。温暖な気候で多雨多照と恵まれた環境で平野部と山間部でその土地の特色を活かした農業が行われている高知県。農家1戸当たりの耕地面積が全国平均の半分以下ながら、年間日照時間や温暖な気候で様々な農産物を栽培できる香川県。水はけのよい土地と長い日照を活かして、ミカンをはじめとした様々な果樹・野菜を栽培している愛媛県。今回は、高い技術力と農産物への熱い思いを持ち、多くの消費者に安心で安全な農作物を届けている愛媛県と高知県の生産者を訪問。四国農業の今を取材した。  
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  脱集団化し米の輸出国へ/ベトナムの農村振興政策  
     
  既報の通り、農林水産政策研究所はこのほど、世界の主要各国について農業・農政の分析を行った成果を取りまとめた令和2年度カントリーレポートを発表した。今回はその中から、ベトナムのレポート「ベトナム―農村社会と農村振興政策―」の一部概要をみる。レポートでは、世界第2位の米輸出国であり、農業分野の世界市場において重要な位置を占めているベトナムの農村社会の分析と、近年農村振興政策として進められている新農村建設プログラムについて解説している。  
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