農経しんぽう
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  農経しんぽう  
  令和4年9月26日発行 第3428号  
     
   
     
   
  合成燃料官民協議会を設立/資源エネルギー庁  
     
  資源エネルギー庁は16日、同省別館11階の会議室で「合成燃料(e-fuel)の導入促進に向けた官民協議会」の第1回会合を開催した。合成燃料の早期実用化・商用化に向けた取り組みを加速するため、技術面や価格の課題に加え、認知度の向上、サプライチェーンの構築、CO2削減効果を評価する仕組みの整備などの課題に対応していくことを確認した。同協議会では、1.商用化推進ワーキンググループ、2.環境整備ワーキンググループを設置し、議論を深めていく。それらの検討結果を、総合資源エネルギー調査会等とも共有し、必要な政策の検討へとつなげていく。  
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  農林水産省は73億3000万円/内閣府・5年度宇宙関係予算概算要求  
     
  内閣府が21日に公表した令和5年度概算要求における宇宙関係予算によると、全府省庁合計で4824億円+事項要求となり、4年度当初に比べ約942億円(24%)増加した。そのうち農林水産省予算は73.3億円で、45.8億円(166%)増となっている。5年度の農林水産分野における宇宙関連予算では、労働力不足への対応や競争力強化を図るため、衛星測位技術を用いた農機の自動化による省力化や、衛星画像を活用した営農改善など、スマート農林水産業の取り組みをさらに強化する。  
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  白未熟粒31県で発生/令和3年地球温暖化影響調査レポート  
     
  農林水産省は16日、令和3年における地球温暖化の影響と考えられる農業生産現場における高温障害等の影響、その適応策等の報告を取りまとめた「令和3年地球温暖化影響調査レポート」を公表した。都道府県の協力を得て、水稲をはじめ、果樹、野菜、花き、家畜等における主な影響、各都道府県の温暖化への適応策の取り組み状況等をまとめたもの。水稲では、出穂期以降の高温により白未熟粒が報告県数31県と多くの都道府県で発生。また、暖冬により虫害も18県と多発した。適応策として、水管理の徹底や適期移植・収穫を実施。高温耐性品種の導入が進んだ。  
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  小型電子制御ディーゼルエンジンを拡充/クボタ  
     
  クボタは、欧米や中国の最新の排出ガス規制にも対応する産業用小型電子制御ディーゼルエンジン「D1105-K」(排気量1.123L)を開発した。昨年3月に発表した「D902電子制御エンジン(排気量0.898L)」に続く第2弾。独自の燃焼方式TVCR(小型エンジン専用コモンレールシステムに合うよう新開発したクボタオリジナル燃焼方式)の採用により燃費性能の向上と同社従来製品からの載せ替えに配慮したコンパクトサイズを両立し、CO2排出削減を可能とするエンジンのラインアップを拡充することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく。  
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  苗木を守る獣害忌避資材「カプスガードプラス」/国土防災技術  
     
  国土防災技術は、造林のための苗木をシカなどの獣害から守る資材「カプスガードプラス」の予約販売を9月から開始する。同製品はハバネロの約3倍のカプサイシンが入った国産の激辛トウガラシの辛み成分と定着剤を組み合せた液体で、植栽時、苗木に動噴で噴霧することで、苗木が辛み成分でコーティングされ、忌避効果を発揮する。令和2年度から林野庁の補助事業「森林づくりへの異分野技術導入・実証事業」で、実証実験を行ってきた。苗木がシカなどに狙われやすいのは冬場。山に雑草がなくなり、食料が減った時期であるため、冬に入る前に散布しておくことで、獣による食害を効果的に防ぐことができる。  
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  アイガモロボの実証・評価を披露/井関農機・有機米デザイン  
     
  井関農機は、9月16〜18日の3日間、東京・港区海岸の東京都立産業貿易センターで開催された「オーガニックライフスタイルEXPO2022」において、18日のオンラインセミナー「みどり戦略実現に向けて〜水田農業有機化実践セミナー〜アイガモロボが語る未来」に、同社顧問の鈴木良典氏が、アイガモロボの開発者である有機米デザイン取締役の中村哲也氏とともに出席し、現在34都府県、210台で進めているアイガモロボの実証・実験の評価などを紹介した。来年から発売予定だが、注目の販売価格について中村氏は、「樹脂はじめ諸資材の高騰、半導体の高騰などを含め、いま調整中でもう少し時間をいただきたい」とした。  
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  金塚氏が上級執行役員、三菱農機販売取締役に山本氏/三菱マヒンドラ農機  
     
  三菱マヒンドラ農機は22日、10月1日付の同社グループ役員の人事異動を発表した。それによると、上級執行役員製造担当に現リョーノーファクトリー社長の金塚巧氏が就任する。これはグループ製造機能の執行責任を担う役員を設置することで、開発・製造・販売の執行体制を明確にし、機能連携を強化するのが狙い。また、グループ会社では三菱農機販売取締役に山本晴一営業本部長が就任する。  
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  「業務用システム炊飯機」が農業食料工学会「開発賞」を受賞/井関農機  
     
  井関農機は14日、同社の「業務用システム炊飯機AR5シリーズの開発」が、一般社団法人農業食料工学会の2022年度開発賞を受賞したと発表した。今回受賞した業務用システム炊飯機AR5シリーズは、中食・外食産業における人手不足の解消に寄与する、お米の計量、洗米、水加減、炊飯の工程を自動で行う“システム炊飯機”に、遠隔管理システム(オプション)、気泡洗米、洗米部乾燥機能など、さらなる市場ニーズにこたえた製品。操作部はタッチパネル式大型モニターで、おかゆ炊飯もワンタッチで切り替えでき、高齢者施設、医療施設でも使用できる。  
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  加工用品種の開発をしているホクレン長沼研究農場を視察/野菜流通カット協議会  
     
  野菜流通カット協議会(木村幸雄会長)は9日、北海道北広島市にて、ホクレン長沼研究農場視察&セミナーを開催し、全国から100名が参加した。農林水産省の令和4年度水田農業高収益作物導入推進事業(全国推進)の一環で行われたもの。加工・業務用に合った野菜の品種開発が求められていることから、今回は青果用及び加工・業務用向けの野菜品種選定・開発を積極的に行っているホクレン農業協同組合連合会農業総合研究所/長沼研究農場を視察し、その後北広島市芸術文化ホールに移動して、品種開発状況等に関するセミナーを実施した。ホクレン長沼研究農場の圃場視察では栽培されているカボチャやブロッコリー、トマトの圃場を説明を受けながら視察した。  
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  技術用いて総合防除/日本植物防疫協会が新時代の病害虫防除体系でシンポジウム  
     
  一般社団法人日本植物防疫協会(早川泰弘理事長)は20日、都内千代田区の日本教育会館一ツ橋ホール及びWebにて、シンポジウム「新しい時代に向けた病害虫防除体系を考える」を開催、これには会場・Web合わせて全国から700名以上が参加した。開会挨拶した早川理事長は、これまで長年にわたり現場で利用されてきた防除指針・防除暦の役割と重要性を認識しつつも、今改めてこれに向き合い、この中で新技術を活用・融合し、新時代に向けた持続可能な病害虫防除体系を構築するか考えたいとした。その後、5講演及び総合討論が行われた。  
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  クボタ、ケツト科学研究所などが出展/はかる・調べるフォーラム  
     
  見える化・数値化の技術が集結した計測・検査・センサの総合展「はかる・調べるフォーラム」が14〜16の3日間、都内江東区の東京ビッグサイト西ホールにおいて開催された。計量計測展、第11回総合検査機器展、センサエキスポジャパン2022、第4回海洋産業技術展2022の4展示会で構成された同フォーラムには、期間中に延べ2万2000人を超える来場者を得、活発な情報交換が行われた。そのうち、国内最大級の計量計測機器の総合展示会である「計量計測展」には、業界関連ではクボタやケツト科学研究所などが出展した。  
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  林業向けの草刈機「ハイドロマチック・モア」/筑波重工  
     
  筑波重工は、造林作業の省力化、軽労化、作業安全の確保を目的に新たに開発したラジコン草刈機「ハイドロマチック・モア」を第3回次世代森林産業展に出品、関心を集めた。同社は林業現場に近い条件でチェンソー伐倒作業の練習ができる装置を開発し、各地の林業アカデミーなどに納入を進めてきた。今回の展示会でも同機とともに新製品のモアを出展した。「ハイドロマチック・モア」は同社自身が造林作業に従事している視点から、「抜根などを乗り越えて傾斜地でも迅速に草刈り作業が進められる機械」(小田社長)に焦点を当て、不整地に強いクローラの足回りで、最低地上高を350mmから上昇時600mmまで変えられる。  
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  高性能機から通信装置まで、安全な林業現場へ/レンタルのニッケン  
     
  レンタルのニッケンの林業部は、林業作業の安全性向上と作業効率化を図るために、様々な高性能林業機械をレンタルし、また、機械のスムーズな稼働を確保するため、万全な機械整備、アフターケアに力を入れている。販売品としては、危険作業を想定した林業研修用装置(伐倒練習用丸太固定装置、風倒木伐採装置、枝払い練習措置、キックバック装置、木材落下衝撃装置)、鹿から杉などの新植苗を守る「鹿よけ君」、蜂やダニ、ヒルの対策用「林業緊急セット」、熱中症対策用の塩あめミックス「塩チャージ」を揃えている。  
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  スマホで操作できるラジコン草刈機「神刈 RJ703」/アテックス  
     
  アテックスのハイブリッドラジコン草刈機「神刈 RJ703」は、スマートフォンでの操作が可能で、メンテナンス情報が閲覧できるなど、安全性、操作性だけでなくメンテナンス性が向上した。草刈り作業のさらなる効率化、省力化を実現できるラジコン草刈機として好評を得ている。スマートフォンに専用のアプリをダウンロードし登録すると、本体の走行操作ができ、メンテナンス情報も閲覧可能。また同機は、新技術情報提供システム(NETIS)にも登録されている。メンテナンス時期になるとアプリ内に通知が届き、その後もメンテナンス実施履歴やメンテナンス後の試用時間が確認できる。  
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  チェンソーマニュアルの改訂版を作成し、安全対策講習会/環境リアライズ  
     
  厚生労働省の委託を受けて令和4年度の「伐木作業安全対策事業」に取り組んでいる環境リアライズ(北海道札幌市)は、令和3年度事業として開発した、チェンソーの伐木作業に伴う災害事例をまとめた「チェーンソーを用いた伐木作業の安全マニュアル」の令和4年度改訂版をアップするとともに、ポイントをまとめたパンフレットを作成し、事業所の安全衛生活動に伴う研修や講習会での利用を呼び掛けている。また、こうした安全マニュアルの周知を図るために9月から全国7会場で伐木等作業を行う事業所の安全担当者等を対象した「安全対策講習会」を開催し、安全への意識の喚起とともに、対策の浸透を図る。  
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  技術展示と講演/活発に次世代森林産業展  
     
  次世代森林産業展2022(主催=産経新聞社)が14〜16の3日間、東京ビッグサイトで開かれ、3000人を超える参観者が森林・林業におけるこれからの技術展開に関心を寄せた。造林作業に向けた草刈機で新規開発された製品、電動の枝打機、顧客の注文に即した伐木造材システム、森林計測や木材の検収関連のソフト、モニタリング用ドローンなどの出展が目立ち、スマート林業の今後を想起させた。また、基調講演、セミナーも活発に行われ、基調講演は▽我が国製造業の動向と今後の課題=池田秀俊経済産業省産業機械課・課長▽異業種から研究者へ―ロコモティブシンドロームに打ち勝つロボット開発―=いとうまい子氏―の2題。  
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  計画や素材生産など/つながる林業技術サイトを林野庁がアップ  
     
  林野庁はこのほど、ホームページに「つながる林業技術サイト」をアップし、計画から素材生産・販売、造林・保育、作業全般、その他まで、5つのタブを設けて関連する技術を取り上げ、紹介している。検索したい作業、技術を選択すると、当該作業に関する現場ニーズとそれに対応する技術が表示される仕組みとなっており、技術と現場、関係者とを結び、つなぐ、入り口的な役割を担う。この中から、素材生産・販売を中心にサイトをつなげてみた。  
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  最先端農機が一堂に/四国農機展特集  
     
  自然の恩恵をふんだんに受け、幾多もの魅力に富んだ農作物を育んでいる四国農業を農業機械で応援する大型の農機展示会が、3年ぶりに愛媛県で盛大に開催される。令和4年度愛媛県農林水産参観デー協賛「農機具まつり」は、10月1日(土)、2日(日)に、愛媛県農林水産研究所(松山市上灘波)と、果樹研究センター(松山市下伊台)で開催される。最先端の技術や機械、営農に役立つ様々な情報が一堂に会する展示会を弾みに四国農業、日本農業が堅実に成長していくことが大いに期待される。  
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  技術が拓く四国の農林業  
     
  温暖な気候や地の利を活かし、バラエティー豊かな農作物を育む四国農業を、最新の技術や農業機械で応援する大展示会「令和4年度愛媛県農林水産参観デー協賛農機具まつり」が愛媛県で開催される。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりとなる今回は、10月1〜2日の2日間、松山市上難波の県農林水産研究所と同市下伊台の同研究所果樹研究センターで行われる。野菜や果樹、米など多彩な農作物の栽培を支える最新鋭の資機材から情報まで、ハードとソフトの両面を会場に集め、地域農業の振興を願い大勢の来場者を待ち受ける。最新の農機や技術が一堂に揃う同展示会は、来期のそしてこれからの農業を考える絶好の機会だといえよう。  
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  高い技術と熱い思いで地域農業を支える四国の農家  
     
  温暖な気候や特色ある地の利を活かした四国農業は、作物も農業もバラエティーに富んでいる。京阪神等大消費地を背景に、果樹、野菜、畜産など多様な生産が行われている徳島県。温暖な気候で多雨多照と恵まれた環境で平野部と山間部でその土地の特色を活かした農業が行われている高知県。年間日照時間や温暖な気候で様々な農産物を栽培できる香川県。水はけのよい土地と長い日照を活かして、ミカンをはじめとした様々な農作物を栽培している愛媛県。それぞれの土地の特色と瀬戸内の気候を活かした農業が、各地で盛んに行われている。今回は、高い技術力と農産物への熱い思いを持ち、多くの消費者に安心で安全な農作物を届けている高知県と愛媛県の生産者を訪問。四国農業の今を取材した。  
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