農経しんぽう
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  農経しんぽう  
  平成21年10月12日発行 第2819号  
     
   
     
   
  補正予算4763億円を返納/農林水産省・執行見直し  
     
  農林水産省は6日、平成21年度農林水産関係補正予算の執行の見直しについて予算総額1兆302億円のうち4763億円を返納すると発表した。返納率は46%、100事業のうち59事業が全額あるいは一部返納の形で見直された。記者会見した山田農林水産副大臣は、「基本的に基金造成事業を見直した」と考え方を説明。「農地集積加速化事業」は2979億円全額を返納。その他の基金造成事業を1018億円返納する。基金造成以外にも、独立行政法人の施設整備事業で121億円、未内示分など現場に混乱が生じないものについて645億円返納する。  
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  9月15日現在水稲作況は指数98のやや不良  
     
  農林水産省が2日発表した、平成21年産水稲の作付面積及び9月15日現在における作柄概況によると、作況指数は98のやや不良が見込まれる。予想収穫量は829万2000tで、基本指針による21年産米需要見込みの821万tを8万2000t上回り、供給過剰が見込まれる。21年産水稲の作付面積(青刈り面積を含む)は163万7000haで、前年産並みが見込まれる。うち、主食用作付け見込面積は、159万2000haが見込まれる。9月15日現在の10a当たり予想収量は521kg。  
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  米粉倶楽部が発足/FOOD ACTION NIPPON  
     
  食料自給率向上に向けた国民運動「FOOD ACTION NIPPON」は6日、その取り組みの一環として新たに「米粉倶楽部」の展開を開始、本省7階講堂で記者発表会を開催し、活動の趣旨や内容を発表し、普及拡大へ一歩を踏み出した。記者発表には、赤松広隆農相も出席し、米粉倶楽部の活動に期待を寄せた他、応援団としてタレントの長谷川理恵さんも推進パートナーとして意欲を示した。「米粉倶楽部」は、生産者・メーカー・流通・外食などの米粉に関わる様々な関係者が一体となって、普及や消費拡大に取り組んでいこうというもの。  
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  デリカが飼料米破砕機を発売  
     
  デリカはこのほど、農研機構中央農業総合研究センター、畜産草地研究所との共同研究で開発した飼料米破砕機「DHC-2000」(エンジン仕様)と「DHC-2000M」(モーター仕様)を新発売した。コンバインで収穫した飼料用の生籾を、籾すり・乾燥しないでそのままホッパーに投入し、籾を破砕し家畜に給与することができる画期的なもの。同社では、農研センターと共同で、回転速度の違う2本の特殊形状のロールを用いたダブルロールミル方式で能率よく籾を粉砕できる破砕機を開発。これによって食い込み性を高めた。生籾だけでなく、豚に向いている玄米の粉砕にも利用できる。  
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  新型ハンマーナイフモア刈馬王・RX-800発売/アテックス  
     
  アテックスはこのほど、ハンマーナイフモアの新製品として「刈馬王ハンマー・RX-800」を開発、10月より新発売した。好評の現行機「RX-651」の上位型式として追加したもので、余裕の13馬力セル付きエンジンを搭載、HST採用でパワフルかつワイドな作業を実現している。新型ハンマーナイフモアは、機体寸法が全長1860×幅1010×高さ1260mmとコンパクトサイズながら、刈り幅は800mm、使用最大傾斜角度は25度とパワフルでワイドな作業が行えるのが特徴。HSTを採用、最大作業能率は時間当たり41a。  
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  電子爆音機「用心棒」シリーズが好評/協和テクノ  
     
  協和テクノが発売している電子爆音機「用心棒」シリーズ(型式はR-100M4、B-200R、B-100S)が「簡単・安全・低コスト」で高い評価をうけている。電子音の採用で最近問題の爆音公害を解消した。約7分おきに10秒間の電子音が鳴る設定で、有効範囲は約100m(ただし地域、環境により異なる)。また、いのししやシカなどを威嚇する強烈ストロボフラッシュ「激光A(エース)」は、畑や田んぼ、農道に設置するだけで夜行性動物を退散させる。  
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  新タイプの色彩選別機を発表/東洋精米機  
     
  東洋精米機製作所は1日、本社に報道関係者を招き、新型色彩選別機「XCA TYPE2」の発表と実演会を開催した。2月に発表した同「XCA TYPE1」をさらに進歩させたもので、『精米工場が儲かる新製品シリーズ第2弾』。TYPE2は、1.製品歩留りが上がる=純度率が高く、はねられた除去米中の良米が少ない、2.大幅なコストダウンに成功=償却費が低い(能力比較では、本機の3t/時型は従来機の6t/時型に匹敵)。  
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  日立建機がホイルローダ2機種を発売  
     
  日立建機は、同社グループのTCMとの共同開発による、ZWホイールローダシリーズとして、「ZW80(バケット容量0.9立方m、運転質量4895kg)」と「ZW90(バケット容量1.1立方m、運転質量6005kg)」のホイールローダ2機種を発売した。排ガス3次規制対応の高出力エンジンを搭載し、パワフルな作業性を誇るほか、約10%の燃費低減を実現するエコモードスイッチを新たに搭載。HSTを電子制御化したことにより、油温に影響されない安定した加速性を実現。一般土木のほか、農業畜産や除雪、リサイクル業など、幅広い分野での活躍が期待される。  
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  前田金属工業が電動パワーデジトルクを新発売  
     
  前田金属工業はこのほど、農業機械、建設機械、重機など大型ボルトの締付トルク管理に最適の電動パワーデジトルク2機種(最大・3000N・m、同5000N・m)を新発売した。適用ボルト(目安)はM27〜同64。ボルト・ナットを締付けた時のトルクを測定し、表示するトルク制御機能付き電動レンチで、大きな特徴は、安全と安心のトルク管理とデータ管理を可能にした高性能レンチ。  
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  静岡製機が“とれたて食楽部”で電気乾燥庫のメリット紹介  
     
  静岡製機が今年より本格的な発売を開始した、多目的電気乾燥庫「DSJシリーズ」が、全国の農産物直売所、道の駅などから“収益性が向上する機械”として、引き合いが多く寄せられている。同社が直営する農産物直売所“とれたて食楽部”では、多目的乾燥庫を活用し、野菜・果樹などをドライ食品に加工。同機により、1.付加価値を高めた商品化により、粗利益のアップ、2.食品廃棄物発生の抑制で、売上げのアップ、3.経営の安定化ーなど大きなメリットが上がることを実証している。同社では、同直売所を開放し、広くPRしている。  
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  北陸地区クボタグループが「きらめき ほくりく夢農業」を開催  
     
  石川、富山、福井三県の北陸地区クボタグループは6〜7日、大規模水田農家向けに機械化提案や情報提供を行う「きらめき ほくりく夢農業2009〜営農レーダー〜」を石川県白山市のクボタ金沢事務所と近隣ほ場で開催した。認定農業者や営農集団・組合など担い手農家約750人が訪れ、クボタが誇る最新鋭のトラクタ、コンバイン、田植機などプロ農家向け大型高性能機械や、新技術による省エネ・省力、低コスト栽培の機械化提案情報などに触れて研修した。実演圃場には試乗コーナーと実演機が多数用意され、優れた作業性能などを存分に体感した。  
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  創業80周年記念式典を挙行/ヤハタ  
     
  ネジ類大手のヤハタは、昭和4年の創業以来、今年で80周年を迎えたことから、去る9月19日、社員173名が大阪難波・スイスホテル南海大阪に参集し「創業80周年記念式典」を挙行した。時節柄、今回は内輪だけの“社員に感謝の集い”としたが、式典で挨拶した八幡進会長は「先代や諸先輩の努力を礎に、現社長のもと、社員全員が、立派にヤハタの歴史を受け継いでくれている」と謝意を表明。八幡公造社長は、グループ売上高150億円突破を報告、「すべてのお取引先様に愛されるよう感謝の気持ちを忘れないで下さい」と呼び掛けた。  
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  ホンダソルテックの太陽電池を甲子園球場に設置  
     
  本田技研工業は1日、同社の子会社で太陽電池の製造・販売を手がけるホンダソルテックの薄膜太陽電池が阪神甲子園球場に設置されることが決定したと発表した。阪神甲子園球場のリニューアルにともない、「銀傘」という愛称の内野席を覆う屋根に設置され、2010年3月から稼働する予定。推定される発電量は年間約19.3万kWh、CO2削減量は年間約133t。ホンダが独自開発した薄膜太陽電池は、銅‐インジウムーガリウム―セレン(CIGS)の化合物を素材とした薄膜で形成されており、製造時から環境に優しい太陽電池であるのが特徴だ。  
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  1台で多様な飼料作物に対応/広島で汎用型飼料収穫機のセミナー  
     
  「汎用型飼料収穫機に関するセミナー」(主催・生研センター、新農機)が、7日午前10時半より、広島県三原市久井町のくい文化センター・高原ホールと隣接の農事組合法人いずみの圃場で開催された。自給飼料生産のキーテクノロジーとして有望視される同機の魅力を直接伝え、普及をさらに促進させるのが狙い。台風18号による悪天候にもかかわらず、全国から農業者、農業指導機関、試験研究機関や行政担当者、実需者など約160名が参加した。特に、飼料イネ、ソルガムの実演を熱心に見学、担当者に質問する光景が随所で見受けられるなど関心の高さを見せた。  
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  「新たな協同」の創出を/第25回JA全国大会  
     
  第25回JA全国大会が7、8の両日、パシフィコ横浜とNHKホールで開かれた。3年に1度の同大会。今回のスローガンは「大転換期における新たな協同の創造〜農業の復権、地域の再生、JA経営の変革」。大会では、1.消費者との連携による農業の復権、2.JAの総合性発揮による地域の再生、3.協同を支える経営の変革―を柱とした議案を決議、消費者、地域住民、食品関係企業など多様な連携・ネットワークを構築することで「新たな協同」を創出する方針を確認した。あいさつに立ったJA全中の茂木守会長は、「わが国全体が大きな時代の転換点にある」との認識を示し、新たな取り組みを訴えた。  
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  愛媛農機展賑わう/農林水産研究所には約5500人、果樹研究センターには6370人  
     
  愛媛県農林水産研究所の農業・果樹部門の研究成果を広く公開する「平成21年度農林水産参観デー」が1、2の両日、松山市上難波の同研究所と同市下伊台町の同研究所果樹研究センターで開催された。愛媛県農機具協会(冠眞夫会長)では協賛農業機械展を両会場で開催。最新の農業機械や園芸資材を一堂に集め、展示や実演で来場者との交流を深めた。2日目は雨となったが、2日間で農林水産研究所には約5500人、果樹研究センターには6370人が会場に詰めかけた。  
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  森活かす技術を発信/長崎で森林・林業・環境機械展示実演会  
     
  林業機械化協会と長崎県は4、5の両日、島原市平成地内の安徳海岸埋立地の特設会場で、「2009森林・林業・環境機械展示実演会」を開催。全国各地から6000人を超える参観者が足を運び、伐木・造材、木材搬出、林道・作業道作設、木材資源活用、安全作業確保、林業作業関連情報処理などの最新機械・装置化技術を吸収した。今回は地元自治体出展を含めると50を超える企業、団体が小間を並べ、アジア唯一ともいえる林業機械イベントを盛り上げた。大型の高性能林業機械、小型手持ち機械の実演を展開する一方、パネル展示や、映像で自社技術をアピール、その普及拡大に期待を寄せた。  
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  20年特用林産物の生産は前年比8.2%増の3026億円  
     
  林野庁は6日、「平成20年の特用林産物の生産動向等について」まとめ、公表した。それによると、食用、非食用とを合わせた特用林産物全体の生産額は、3026億円となり、前年に比べ109.2%と大幅に増加した。特に乾しいたけをはじめとするきのこ類が2640億円、前年に比べ9.1%増加したため。この結果、特用林産物全体の生産額に占めるきのこ類の割合は、87.2%と「大半を占めている」(林野庁)状況だ。品目別にみると、きのこ類の生産量では、乾しいたけ、生しいたけが増加し、なめこ、えのきたけ、ぶなしめじ、まいたけ、エリンギは前年並み。  
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  木質ペレットの利用推進で各地の状況レポート/日本住宅・木材技術センターが報告書  
     
  日本住宅・木材技術センター(岸純夫理事長)はこのほど、平成20年度の林野庁補助事業である「木質資源利用ニュービジネス創出事業」の一環として取り組んだ「木質資源利用ビジネス促進事業のうち木質ペレット供給安定化(規格ペレット信頼性向上活動)」の成果を報告書にまとめた。今回の報告書では、広島、山形、宮崎、愛知と東京の全国5カ所で開かれた「木質ペレット利用促進シンポジウム」のもようを取り上げて、木質ペレットを巡る各地の状況や取り組みなどをレポートしている。  
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  全国9地区で低コスト林業を実証/日本林業技士会  
     
  日本林業技士会が現在進めている「平成21年度の低コスト林業経営等実証事業」。低コスト施業体系の確立や経営収支の改善とともに、持続可能な林業経営のあり方を検討するため行われており、今年度は、全国9地域で実証事業が行われている。実証事業では、伐採、地拵え工程をはじめ、低コスト化に向けた取り組みを検証し、実態の把握に努めようとしている。同実証事業の中身に迫った。  
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  麦・大豆の安定生産確保に各種機械が活躍  
     
  麦・大豆は、畑での作付けとともに、水田転作の重要な作物と位置付けられ、生産が拡大している。その背景には、充実した機械化体系がある。特に、生育のポイントとなる出芽を確保する播種技術や、より大面積に対応できるスピード作業、品質を落とさない収穫・選別作業などで機械化が進展しており、産地づくりを支えている。自給率向上の観点からも、また、安全・安心の確保の上からも重要な、これら作物の関連資機材を特集した。  
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  顧客ニーズ捉え攻勢かける長崎県農機流通  
     
  長崎県の農機市場は、近年は2004年がピークで07年まで縮小してきたが、08年は拡大に転じた。価格改定による需要前倒しに加えて、入植が始まった諫早湾干拓地の農機需要が増収要因だ。しかし今年度はプラス要因が少ない。リース事業で3%程度は売上げ増になるはずだが、それを上回って販売は減少している。大型機の稼働は限られ、小型機ユーザーが多いため整備事業の継続的な増収には壁がある。各農機流通企業はセールスの基本に戻り、顧客とのコミュニケーション強化から再起を図ろうとしている。  
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