農経しんぽう
農業並びに農業機械・施設・資材に関する行政から
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  農経しんぽう  
  平成28年9月26日発行 第3146号  
     
   
     
   
  飼料用米など推進/農政局長会議で情勢報告  
     
  農林水産省は13日、東京・霞が関の本省講堂で、地方農政局長・森林管理局長等会議を開き、地域の情勢報告を行った。地方情勢報告から主なものをみると、東北農政局では、福島県が、タイに焦点を当てて桃の輸出に取り組み、光センサー選果、放射性物質検査等による品質向上や安全性確保、ジェトロとの連携によりバイヤー招聘。関東農政局では、茨城県、千葉県、埼玉県及び長野県を飼料用米作付重点推進県と位置づけ推進を強化した結果、管内において3000ha程度の取り組み拡大が見込まれる。  
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  地域主体に事業創出/バイオマス基本計画を改定  
     
  政府は16日、新たな「バイオマス活用推進基本計画」を閣議決定した。新たな基本計画では、地域に存在するバイオマスを活用して、地域が主体となった持続可能な事業を創出し、ここから生み出された経済的価値を農林漁業の振興や地域への利益還元による活性化につなげていくことなどに重点を置いている。講ずべき施策では、改定後は、1.より経済的な価値を生み出す高度利用や多段階利用などの地域が主体となった取り組みを後押し、2.エネルギー効率の高い熱利用の普及拡大、熱源としてのバイオガスの積極的利用等を推進―などが示された。  
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  米のパックご飯など/輸出取り組みの強化策・農林水産省まとめ  
     
  農林水産省はこのほど、平成28年1〜7月の農林水産物・食品の輸出実績および「農林水産物・食品の輸出力強化に向けた取組の強化」についてまとめた。1〜7月の輸出実績は4192億円で対前年同期比1.4%増と、前年を上回るペースで推移している。輸出強化の取り組みについては、米のパックご飯等の加工形態での販売等、商品・売り方の多様化を検討する。品目別の1〜7月輸出実績および輸出強化の取り組みをみると、米は14億円、前年同期比40%増。有望マーケットでのプロモーションの強化、米の生産コスト削減に向けた取り組みの推進などに取り組む。  
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  大型ハイクリブームを発表/丸山製作所  
     
  丸山製作所はこのほど、経営規模の大きな畑作農家に向けた大型の「丸山ハイクリブーム BSA-3000C」を発表、来春の本格発売を前に、北海道でモニターを進めていることを明らかにした。ハイクリブームは、農作業の集約化に伴い、同社の売れ筋商品に位置づけられる自走式ブームスプレヤーで、今回の新製品は31mのスライドブームと容量3000Lの薬剤タンクを備えた大型機。今後の普及に期待は大きい。  
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  新型斜面草刈機「ウォークモア」を開発/小林産業  
     
  傾斜地や法面での草刈りは足場が安定しないことから、重労働な上に危険で技術的にも難しい。高齢化が進む中、ますます困難の度を増しており、誰でも簡単に作業ができる機械化が求められている。これを解決すべく、小林産業は新型斜面草刈機「ウォークモア」を開発した(特許申請中)。軽くて犬を散歩させるような形で草を刈れるということで、大きな注目を集めている。構造は一風変わっており、先端の刃先部(プラッター)の上にエンジンが乗っていて、シャフトにつながっている。プラッターの底部は厚みのある半球形で地面を滑らせて使うため、引っ張っていくだけで重量を感じない。  
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  メガホンタイプの鳥獣害防除機器/エイカー  
     
  エイカーの鳥獣被害防除装置「トリップバード」は、電柱・街灯、ゴミ置き場、樹木、田畑などの様々な場所で、鳥獣を追い払うことができる。スイッチを入れて、ボタンを押して、対象物に直接発射するだけの簡単で便利な使用方法。携帯することができ、場所を選ばずに使用することができる。効果範囲も広く、環境にもやさしい。製品の大きな特徴として、特殊波動方式であることが挙げられる。従来の強い音で驚かせるという手法ではなく、びっくり効果を使用している。自然界に存在する音を利用した波動であるため、人体や機械などに悪影響を与えることがない。  
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  酒まつりに今年も企業参加/サタケ  
     
  サタケは、10月8、9の2日間、東広島市西条町で開催される「2016酒まつり」に今年も企業参加し心のふるさとマーケットやフリーマーケットなど各種イベントを開催する。同社は1998年から地域貢献・広報活動の一環として企業参加し、2009年からは広島本社をサタケ会場としてイベントを開催してきた。地元農産物の販売など、盛況が見込まれる。  
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  熊本製作所が通常稼働へ/本田技研工業  
     
  本田技研工業はこのほど、さきの平成28年熊本地震で被災した同社熊本製作所(熊本県菊池郡大津町)が8月22日から「ほぼ通常稼働での生産となった」と発表した。あわせて、汎用完成機組立ラインの写真を公開した。同社によると、震災発生後、4月14日夜から一旦休止し、5月6日より海外生産拠点への部品供給を再開。汎用完成機組立は5月13日より、被害の大きかった二輪完成車組立については、6月6日より主要機種の組立てを少量生産で再開し、段階的に生産量を増やしてきた。このたび大型モデルを生産するFUNラインについて生産準備が整ったことにより、8月22日より、ほぼ通常稼働での生産となった。  
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  農業経営専門のコンサルタント会社「SAPS」設立  
     
  SAPS(戦略農業振興支援ネットワーク合同会社)は、法人農業者・集落営農団体・生産組合・個人大規模営農者などの経営管理を支援するために設立された。税理士・公認会計士・社会保険労務士・中小企業診断士などの資格を持った経営に関する高度な実務能力を持ったメンバーが、それぞれの専門知識を活かして、農業経営のコンサルタントを行う。具体的には、1.正社員・シーズン社員・パート社員を雇用する際の留意点、2.新たな設備投資をする際の減価償却費、3.農産物の価値を認めてもらうための販路開拓、4.農業経営管理指導を受ける際の国・都道府県・市町村の支援体制―などの疑問や相談についてのサポートを行う。  
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  上期「増加」が33%と伸び、下期「増加」は26%/全農機商連動向調査  
     
  全農機商連(高橋豊会長)は今年6月末時点で実施した「平成28年上期の販売実績と下期の販売予測等」の調査結果を発表した。それによると、上期の実績(農機関係、台数ベース)は、「増加した」が32.8%で、前年から18.3ポイント高くなり、前年度を100とした総売上高率は全国平均で96.8%となり、前年度の87.1%から「回復基調へと向かう兆し」(全農機商連)が見え始めた。一方、下期の予測は、「増加する」が26.0%で、前年よりも14.9ポイント低下した。前年を100とした販売予測は96.1%で、前年度調査と同じとの結果。秋商品の更新が増加傾向などの指摘がある。  
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  秋田で白ネギ収穫機を実演/野菜流通カット協議会が現地検討会  
     
  野菜流通カット協議会(木村幸雄会長)は15日、秋田県大潟村にて、平成28年度青果物流通システム高度化事業(全国推進事業)の白ネギ現地検討会を開催した。加工・業務用白ネギの生産・流通を図るため、白ネギの振興産地である同村管内にて、農機メーカーや生産者など参集のもと、白ネギ収穫機の実演及びセミナーが実施された。晴れ渡る秋空のもと、一行はまず正八の白ネギ生産圃場にて機械収穫及び調製作業を視察した。今回は、ヤンマーのネギ専用管理機による溝作り作業や有光工業のハイクロブームスプレーヤによる防除作業、小橋工業の自走式全自動ネギ収穫機による収穫作業などの実演が行われた。  
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  中古農機査定士が新たに120名誕生/日農機協  
     
  日農機協(雨宮宏司会長)は第5期の中古農業機械査定士の技能検定試験を8月10日に全国5県で行い、9月12日に120名を新たに中古農業機械査定士として認定した。今回試験を行ったのは、岩手、秋田、茨城、岡山、佐賀の各県。商組所属の農機販売店と農協から講習会受講を終えた受験の資格を持つ人たちが試験に臨んだ。  
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  ゴルフ場に気象情報提供開始/IHIシバウラ  
     
  IHIシバウラは21日、同じIHIグループの明星電気が開発・販売している「プライベート気象観測器 POTEKA」の本格販売の開始にあたり、東京本社会議室において記者説明会を開催した。「POTEKA」は、小型気象計で、小型・軽量、どこでも簡単に設置可能、通信機能装備など様々な特徴があり、公共機関などですでに多数活用されている。ゴルフ場においても、管理用気象データの蓄積や大雨など激しい気象変化への対応といった面から、期待が高まっている。ゴルフ場では2カ所に導入され、好評なことから、今回、ゴルフ場・スポーツターフ市場に気象情報の提供を本格的に開始することとなった。  
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  アイデックのスーパーカルマーが建設機械施工大賞「地域貢献賞」受賞  
     
  アイデック製造販売の刈払機アタッチメント「スーパーカルマー」がこのほど、2016年度日本建設機械施工大賞「地域貢献賞」を受賞した。同製品は草刈り作業時の飛び石やキックバックを抑えられ、農業分野にとどまらず多方面でその安全性が高く評価されており、それが今回の受賞にもつながった。公共分野では道路わきや公園内で除草する際に安全対策としてスーパーカルマーの使用を指定とする地域も増加している。大阪府枚方市のシルバー人材センターではカルマーを使い始めて今年で17年目を迎え、導入以来飛散による賠償事故はゼロ件という。  
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  環境性能を備えたFシリーズ油圧ショベル/キャタピラージャパン  
     
  キャタピラージャパンは、Catテクノロジを搭載し、オフロード法2014年基準をクリアする環境性能を備えた、油圧ショベル「Cat336F(L)XE」、「Cat336F(L)」、「Cat349F(L)」、「Cat352F」―のFシリーズを発売した。「Cat336F(L)XE」は油圧ハイブリッドシステムを搭載し、ペイロード計測システムのCatプロダクションメジャメントやCatグレートコントロールなどCatテクノロジを標準装備。その他、今回発売したFシリーズは従来機の特徴を継承しつつ、燃料効率をさらに向上し、最新の排出ガス規制に適合する性能を備えている。  
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  山作業で品質確認/田島山業のチェンソー防護衣  
     
  田島山業は、「自然を守り残していくこと 私たちは森林を守ります」を企業理念に造林から素材生産まで、森林に関わる仕事を幅広く進め、その中で自ら品質を確認し製品の良さを確かめたチェンソー作業用の防護服やブーツ「SHIP PROTECTION」を販売している。商品シリーズには、プロフェッショナル向け(INNOVATION)、多様な幅広いユーザー向け(PROGRESS)、手頃な価格の定番商品(TRADITION)などが揃っており、プロ用の防護ズボン「CLASS1 TYPEA」の場合は、Mサイズでわずか1kgと軽量、高い安全性とファッション性を両立させている。  
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  車両系林業機械のQ&A/厚生労働省が作成  
     
  厚生労働省労働基準局安全衛生部は14日、安全課安全対策室長名で「車両系木材伐出機械に関する問答について」をまとめ、各都道府県労働局労働基準部安全主務課長宛てに、業務用の参考として示した。平成26年6月1日に施行された「労働安全衛生規則の一部を改正する省令」に伴い、車両系木材伐出機械としてハーベスタなどの伐木等機械、フォワーダに代表される走行集材機械そしてタワーヤーダなどの架線系集材機械、さらに簡易架線集材装置が労働安全衛生法令上での規制対象となり、特別教育の義務化や防護柵など危険防止対策の実施が求められるようになったが、今回の問答は、現場が分かりやすいよう基本的な考え方を示したものだ。  
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  成長産業化目指す/局長会議にみる林業情勢  
     
  農林水産省は13日、都内霞が関の本省会議室で地方農政局長・森林管理局長会議を開催し、各局長から管内の情勢報告を受けるとともに、台風被害の実態や農林水産業の輸出の現状報告などが行われ、情報を共有化した。各森林管理局長は、1.「林業の成長産業化」に向けた先進的な動き、2.「攻めの農林水産業」に関する国有林野事業の取組、3.民有林と連携した先行的な取組事例の観点からそれぞれ情勢報告し、丸太生産が増えていることなどが発表された。  
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  松枯れ対策でシンポジウム/日本緑化センターとゾエティス・ジャパン  
     
  一般財団法人日本緑化センターとゾエティス・ジャパンの主催、林野庁、全森連、松保護士会後援による「松枯れ対策シンポジウム2016」が21日、都内飯田橋のベルサール飯田橋駅前ホールで開かれ、松くい虫被害対策に取り組む行政担当者、また最前線で活躍している樹木医や松保護士ら200名余が参加し、松枯れ対策として改めて重要視されている総合的な方策について、最新技の術情報を共有した。松枯れ対策に従事している担当者の「防除立案の一助にしていただく」(主催者)目的で開かれた今回のシンポジウムでは、「松くい虫被害の現状と対策」(林野庁森林保全対策室・森山昌人室長)などの講演があった。  
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  成長する四国農業に期待  
     
  豊かな自然の恵みを受け、魅力あふれる幾多の農作物を育む四国農業を農業機械で応援する大型の農機展示会が愛媛、高知の両県で、ことしも収穫の秋を迎えた10月に相次いで盛大に開かれる。愛媛の農林水産参観デー協賛「農機具まつり」は10月1日と2日の両日、同県松山市上難波(旧北条市)の県農林水産研究所(旧農業試験場)と同市下伊台町の同果樹研究センター(旧果樹試験場)で、第25回高知県農業振興フェア「農機具まつり」は7日と8日の両日に同県南国市廿枝の県農業技術センターでそれぞれ開催される。いずれも毎年大勢の来場者が詰めかける恒例行事だ。  
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  個性豊かな四国農業を機械で応援  
     
  温暖な気候や地の利を活かし、バラエティーに富んだ農作物を生産している四国農業を、多様な農業機械で応援する大展示会がことしも10月に相次いで催される。愛媛県の農林水産参観デー協賛農機展は10月1〜2日、松山市上難波の県農林水産研究所と同市下伊台の同研究所果樹研究センターで、また高知県農業振興フェア農機具まつりは同7〜8日、同県南国市の県農業技術センターで開かれる。野菜や果樹、米などさまざまな農作物の栽培を支える最新鋭の資機材から情報までハードとソフトの両面から会場に集結、地域農業の振興を願い大勢の来場者を待ち受ける。  
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  果樹関連機器により、高品質な果実を安定供給  
     
  国内の果実生産量は年々縮小傾向にあり、果樹経営者数は5年間で1割減少するなど、果樹産地の生産基盤が脆弱化しているが、一方で、海外からの日本産果実のニーズは高く、26年度における生鮮果実の輸出額はここ10年で最高の125億円を突破した。こうした情勢を受け、農林水産省は昨年4月に、新たな「農業振興基本方針」を策定し、生産者所得を確保・向上させ、広く農業・農村の所得向上にもつながる施策を重層的に講じることにより、新たな果樹農業の振興を図ることが急務と指摘。28・29年度予算にて様々な対策を打ち出している。果樹関連の最近の話題を拾った。  
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