国の事業で進む先進的な機械開発、架線集材の新システム/イワフジ工業

AIやICTなどの先進機能を搭載した林業機械の開発、実用化が着々と進んでいる。国の林業機械開発事業では、国内メーカーのイワフジ工業、キャニコム、松本システムエンジニアリング、諸岡の4社が開発・実証に取り組んでいる。ここでは、イワフジ工業が進めた「集材・造材マルチワークを可能とする自動運転集材機・架線式グラップル」と松本システムエンジニアリングが取り組んでいる「急傾斜地に対応した遠隔操作式植栽機械」の開発の進捗状況をみた。
【集材・造材マルチワークを可能とする自動運転集材機・架線式グラップル】
同課題は、「架線集材の自動化により集材作業の安全性の向上と軽労化、集材・造材のサイクルタイム短縮による労働生産性の向上」を開発コンセプトとしており、これまで自動荷掛けシステムの改良により荷掴み成功確率の向上とともに、「荷下ろし+巻上げ」の自動化を図ることで架線集材における1人オペレータによる集材・造材作業の実現を目指して開発・実証。同時に集材作業の安全を確保するため、集材機の乱巻き防止システムの開発も進めた。
これまで行ってきた研究開発の成果を踏まえて、令和7年度に実施した開発・実証内容は、次の3項目。
①自動荷掛けシステムの改良=自動荷掛け時の荷掴み精度を向上させるため、AIにより架線式グラップルの揺れを推定し、グラップルと集材木との位置ズレを考慮した位置合わせを可能とする。
②自動荷下ろしシステムの開発=架線集材作業の全行程の自動化を目指し、荷下ろし及びその後の巻上げまでを自動運転するシステムを開発する。
③乱巻き防止システムの開発=油圧集材機の周辺にカメラ、センサー、マイク等を設置し、AIによりワイヤーの異常や異音を検知し、乱巻き防止を事前に予測するシステムを開発する。乱巻きの発生を予測・検知した時は、ドラム回転を自動停止させる。






