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令和8年6月1日発行 第3600号 掲載

令和7年度農業白書を公表/農林水産省

 農林水産省は5月29日、令和7年度食料・農業・農村白書を公表した。7年度の白書では、米の安定供給に向けた対応を特集し、今般の価格高騰の要因や対応の検証を記述した。トピックスとしては、①地域計画に基づく担い手の育成・確保②昭和100年を振り返ってを取り上げた。また、第2章として農業の持続的発展と食料自給力の確保を項目立て、生産性向上に対応した基盤整備、スマート農業技術等の開発・普及促進、優良品種の開発・導入促進、熱中症対策の徹底などを紹介している。
 特集では、米価格高騰の要因や対応を検証。米の生産量は減少した一方で、2023年、2024年、2025年の需要量は、精米歩留りの悪化による玄米ベースでの必要量の増加に加え、インバウンド需要や家計購入量の増加等により増加傾向で推移し、需要の見通しと実績が乖離したと分析。この結果、2023/2024年以降、生産量が需要量に対し不足し、民間在庫を取り崩し。民間在庫の減少に伴い、流通段階では集荷競争が発生し、比較的高い価格での米の調達が行われることとなり、価格が高騰。しかし、農林水産省では、生産量が足りていると認識していたため、流通実態の把握に消極的で、マーケットへの情報発信や対話が不十分であった。また、不作時に備蓄米を放出するというルールの下、政府備蓄米の放出時期も遅延したこと等により、卸売業者等の不安感を払拭できず、更に米の価格が高騰したと記述している。
 今後の対策として、直播栽培等の普及や、再生二期作等の新たな技術の確立に取り組むとともに、米の流通構造の合理化・効率化等を図るため、多様化する実需者ニーズに対応する流通等の共同化、小売事業者等と生産性向上に取り組む産地との長期契約に基づく直接取引等のモデル構築への支援を実施。
 第1章の「世界の食料需給と我が国の食料供給の確保」では、農業生産資材の生産・流通の確保を取り上げ、国内資源を活用した肥料への転換のため、畜産業由来の堆肥、下水汚泥資源等の高品質化・ペレット化等を通じて肥料利用を推進。輸入飼料への過度な依存からの脱却に向け、国産飼料の生産・利用拡大を推進。耕種農家と畜産農家が連携し、飼料作物と堆肥を循環させる耕畜連携を推進。人材確保・育成を通じたコントラクタ等の飼料生産組織の運
営強化、国産粗飼料の広域流通、草地整備による生産性向上等を支援。飼料生産も含めた地域計画の策定や実現に向けた取組を促進することなどを記述した。
 第2章農業の持続的発展と食料自給力の確保では、基幹的農業従事者数が減少し続けており、2025年は103万6000人と2000年の240万人の半数未満に減少。平均年齢は67・7歳、65歳以上は72万1000人で全体に占める割合は69・6%と、農業者の減少、高齢化の進展を指摘。生産性向上に向けた取り組みとして、スマート農業技術に適した農地の大区画化や情報通信環境の整備をはじめとした農業生産基盤整備や、コスト低減を図りつつ、高度なスマート農業技術を速やかに導入できる農業支援サービス事業の活用の推進を促した。

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