森林資源を循環利用/森林・林業白書

林野庁は2日の閣議に「令和7年度 森林及び林業の動向」並びに「令和8年度 森林及び林業施策」(いわゆる「森林・林業白書」)を提出し、了承を得た。
同白書の巻頭の特集では「森林資源の循環利用の確立に向けて-木材利用と再造林をつなぐ-」をテーマに、持続可能な社会の実現に向けた世界的潮流と我が国の森林資源の充実についてや、木材利用の拡大および再造林推進に向けた動向、木材利用と再造林をつなぐ取り組み、そして、森林資源の循環利用に向けた「森の国・木の街」づくりへの動きを紹介している。
特集の「省力化を図る新技術の開発・実証」の項では、▽苗木運搬や植栽、下刈りといった各工程において、現地の条件に応じた新技術の導入も必要▽苗木運搬等を省力化できる小型運搬車や、自動運転や遠隔操作の機能を有する下刈り機械の開発・実証等を推進。併せて、下刈り機械の走行等を想定した植栽間隔や植栽列の設定など機械化を前提とした施業方法の検討が重要▽急傾斜地等においては、苗木や造林資材などの運搬の省力化を図るためドローンを活用する事例も増加。費用対効果の観点からは、複数の事業者の運搬作業をドローンを所有する事業者が一括して受託することや、農業用など他用途との併用により、効率的な利用が図られる可能性もある―などの内容が記載された。
昨年度の動きを紹介するトピックスでは、①大阪・関西万博で木材利用の機運が醸成②山の地方創生に向けた「森業」の推進③スマート林業の新たな展開-技術開発と現場実装-④昭和100年-先人が築いた森林を次世代へつなぐ-⑤大船渡市林野火災からの復旧と今後の消防防災対策―の5つをピックアップ。このうちトピックス③では、スマート林業技術によって現場に新しい選択肢を与え、必要性や目指すべき将来像を提示して現場実装を推進することで「安全で、楽しく、効率的なスマート林業」の実現を目指す、などとしている。
続く本編は、第Ⅰ章 ・森林の整備・保全、第Ⅱ章 林業と山村(中山間地域)、第Ⅲ章 木材需給・利用と木材産業、第Ⅳ章 国有林野の管理経営、第Ⅴ章 東日本大震災からの復興―で構成。最近の動向として、栽培きのこ類の価格上昇や燃料用チップ素材の生産量増加などにより、2024年の林業産出額が5713億円と増加傾向にあることや、2025年の木材輸出額が前年比10・8%増の596億円になったことなどに触れた。






