JA全農いしかわの動き:人手不足解消へ提案/北陸特集

JA全農いしかわ生産資材部農機施設課(清水和幸課長)は、2025年度における農機供給実績について、米価上昇を背景にトラクタ、コンバイン、田植機ともに、前年度を上回る水準で推移した(台数ベース)。一方で、農業の現場では、人手不足や高齢化が深刻化している。
トラクタは30―50馬力帯が中心で、全体として堅調に推移。コンバインは4、6条刈、田植機は8条植えが県内で主流となっている。
低コスト志向の高まりもあり、コンバインはヤンマーの共同購入機「YH448A(4条刈)」、クボタの「ER448NL(4条刈)」、井関農機の「HFR4050(4条刈)」といった機種が供給の実績を伸ばした。
低コスト化の実現に向けて推進活動を続ける中、農家からの相談で最も多いのは人手不足への対応だ。離農や高齢化が進み、重い資材の運搬や作業負担の軽減を求める声が増加。これに伴い、自動操舵が可能な農機や省力化技術への関心が、ここにきて非常に高まっている。
また、「個々で農機を所有しなければならないのか」といった声もあり、所有する農機を使って作業するという当たり前の状況にも変化が求められている。そこでJA全農いしかわでは、トラクタのレンタル事業を行うが、使用時期の重なりもあり、自動車業界のような高い需要は見込めないようだ。
このような状況下で中古農機市場は活況だが、中古農機の流通量が非常に少なく、その仕入れに苦慮しているという。これに対応すべく、同課の施設内で「農機お買特市」を開催し、トラクタ、コンバイン、田植機のほか、作業機などの中古農機を抽選で販売している。
一方、スマート農機の普及は徐々に進みつつある。しかし、導入コストや操作面への不安も根強くあり、「スマート農機に関する問い合わせは増えているが、爆発的な普及という段階ではない」と、清水課長は現状を説明する。特に能登地域では復興が進む一方で、圃場の区画が小さい地域も多く、大型機械や高度なスマート農機の性能を十分発揮しにくい側面がある。県や全農も導入支援を進めつつ、区画整備などと合わせた取り組みが必要とみている。
今後について清水課長は、「人手不足対策が最大のテーマになる」とし、「生産現場だけでなく、提案、整備やサービスを担うJA側も人材確保が課題となっている。スマート農機や新技術の活用を進めながらも、人手不足の農業を支える仕組みづくりが重要になる」とした。






