トラ・コン・田のJAPAN三銃士/井関農機が2026年度下期の新商品発表会

井関農機㈱(小田切元社長・愛媛県松山市馬木町700)は6月11日、茨城県つくばみらい市の同社つくばみらい事業所で2026年度下期新商品発表会を開催した(6月22日号既報)。同社として初めてトラクタ、コンバイン、田植機のフラッグシップ機を同時に発表したのがハイライトで、「JAPAN三銃士」「折れない三本の矢」とし、商戦の勝利を誓った。
発表したのは、11品目23型式。開発のねらいや主な特徴、希望小売価格などを紹介する。
〈ヰセキトラクタBJシリーズ〉
「快適性を追求した〝明日も乗りたくなる〟トラクタ」をコンセプトに商品企画を行い、無段変速トランスミッション「IAVT」を搭載したBJシリーズを発売。
▽開発のねらい=従来機であるTJVシリーズは2010年に登場し、大規模水田や、畑作・酪農まで幅広く対応できるトラクタとして担い手農家のニーズに応えてきた。今回のフルモデルチェンジでは、さらなる使いやすさと作業性を高めるため、新たに開発した無段変速トランスミッション「IAVT」を搭載。これにより、高い伝達効率を活かした力強い作業性と、滑らかな操作性能を実現している。
▽発売型式=BJ65(65PS)/BJ74(74PS)/BJ90(90PS)/BJ105(105PS)
▽主な特徴
①無段変速ミッション「IAVT(ISEKIAdvanced Variable Transmission)」を採用し、滑らかで伝達ロスの少ない変速が行える。とくに、大型クラスに採用した「IAVT Pro」はハイパワーに対応しており、2つの遊星ギヤを切り換えることにより常に伝達効率を高く維持することができる。
②様々な機械情報を表示できる8インチのタッチパネルディスプレイIMLD(ISEKI Machine Link Display)を採用し、作業情報の視認性の向上を図った。
③主変速には1本の操作レバーで無段変速の加減速に加え、様々な操作が可能なマルチファンクションレバーを採用。作業機の上げ下げや好みの機能をボタンに割り当てられる機能を備え、直観的で楽な操作を可能とする。
④安全装備=シートベルトリマインダー(シートベルトの未装着を検知し、メーターパネル内のインジケータ)とIMLDの表示、席検知機能(シートベルトの未装着を検知し、メータパネル内のインジケータとIMLDの表示、ブザー音で知らせる)。離席検知機能(停車時にPTOが入りの状態で、オペレータの離席を検知した2秒後にPTOを停止させる)。これにより、オペレータの離席時の安全性向上を図っている。
⑤スマート機能=直進アシスト(Z型)、GNSS(衛星測位システム)は位置情報をリアルタイムに補正し、センチメートル級の精度を実現するRTKを標準装備。また、DGNSS(精度±10―15㌢)への切り換えもできるので、使用用途に合わせた使い方が可能。
⑥「ISEKIアグリサポート2」機械情報、作業情報をタブレット等で読み取れる「アグリサポート」の最新バージョン「アグリサポート2」を搭載。
⑦デザイン=機体デザインは曲線と直線を組み合わせた躍動的で有機的なシルエットを表現。冷静な判断力を感じる直線基調の部品構成で知性を、面発光タイプのサイドビューランプの目元で強い意志を表現した。機能的なデザインによる作業のしやすさと、所有する喜びを両立させた。
〈発売時期〉2026年6月
〈希望小売価格(税込み)〉BJ65=1096万3700円―1278万8600円、BJ74=1138万600円―1340万7900円、BJ90=1339万5800円―1522万700円、BJ105=1398万3200円―1606万円
〈ヰセキ田植機PJ8〉
大規模稲作経営者向けに高能率・高精度・高耐久をコンセプトに開発した田植機さなえ「JAPAN」PJ8を発売。
▽開発のねらい=稲作経営の現場では農業就労者の減少、担い手後継者の不足が進んでおり、経営規模拡大を図る上で大きな課題となってきた。少人数で大規模な稲作作業を低コストで行う上で、効率的で精度の高い農業機械をメンテナンス費用を抑えつつ運用する必要性が高まっている。
PJ8は機体バランスをゼロから見直すことで走破性を高め、これまでにない高速植え付けを実現した。また、作業時の疲労を大幅に軽減できる簡易的なロボット技術を織り込み、高精度な自動運転、疲労の軽減や、熟練オペレータ不足といった多くの課題を解決する。さらに、高耐久部材の採用やメンテナンス性を向上させたことで、維持管理費用の低減にも配慮。
今回、田植機さなえ「JAPAN」PJ8シリーズを商品化し、大規模稲作経営のさらなる課題解決を図っていく。
▽発売型式=「さなえ」 PJ8(8条植)
▽主な特徴
①高能率作業=走破性を高め高速作業を実現。多様な圃場での作業を行う請負作業では、深い湿田や粘りの強い圃場にも柔軟に対応できる良好な機体バランスが必要。今回、エンジンをフロントに搭載して機体前後のバンスを最適化させることで、さらに多様な条件の圃場に対応できるようになった。
②高能率で疲労も軽減する直進アシスト&旋回アシスト(Z型)=直進作業時と旋回時のハンドル操作が不要となるアシスト機構により、ワンシーズンに何百回と繰り返される操作を省き、効率的に作業が行える。
③高精度作業=「さなえパイロットアシスト」有人搭乗型自動操舵(M1型)。これまでの自動運転のロボット田植機は無人での作業を実現させるために、センサー類と複雑な制御で管理していた。一方で農家への普及には価格面で課題があった。今回、求めやすい価格を実現するためにオペレータが搭乗する仕様にすることで、この課題を解決している。
④施肥量アジャスト(ZF型)=1反(10㌃)当たりの施肥量を設定すると、施肥量を自動でコントロール、ムラを抑えて施肥できる。リアルタイムセンシング+マップ連動可変施肥(ZFV型)、事前の衛星データも不要。
〈発売時期〉2026年7月
〈希望小売価格(税込み)〉PJ8=443万7400円―758万1200円
〈ヰセキコンバインHJ6135/7135〉 プロ農家向け大型コンバインHJシリーズに基本性能や居住性を高めた新型機を発売。ヰセキのフラッグシップコンバイン「HJシリーズ」は、JAPANコンセプト「高精度・高能率・高耐久」を追求し、大規模生産者から高い評価を得ている。今回のモデルチェンジでは軽労化と使いやすさ、生産性の向上を図り、担い手農家にさらに貢献できるコンバインとなっている。1995年の「フロンティア ジャパンシリーズ」発表以来、30年にわたりJAPANコンセプトを追求してきた集大成として、自信をもって届ける最強を思想にしたコンバイン。
〈発売型式〉
HJ6135(137・7PS)/HJ7135(137・7PS)
▽主な特徴
①居住性の向上=静音性の高い新設計キャビンを搭載。5つのゴムマウントでキャビンのマウント化を行い、従来機より振動を軽減させている。また、作業時の騒音を従来機より7デシベル(A)低減させており、長時間作業時の騒音による疲労を大幅に軽減できる。
②保温冷庫=キャビン内左後方に保温冷庫を装備。庫内にエアコンの吹き出し口を取り付けており、エアコンからの吹き出しによりペットボトル飲料の保冷や保温が可能③オートエアコン&Bluetooth接続機能付きラジオにより、好きな音楽をかけながら作業ができる。
④ハイパワーエンジン搭載。水冷4気筒137・7馬力ディーゼルエンジンを搭載。メンテナンスフリーのプレクリーナ採用により、力強く安定した作業が行える。
⑤作業効率アップ、最大作業速は2・1㍍/秒を実現し、現行機に比べ作業効率がアップ⑥湿材制御(S型)を入れると、収穫した籾の水分値と籾重量を計測しながらロスを低減するよう自動で車速制御を行うことができる。稲わらに夜露等が付着した状態で収穫作業をしなければならない時でも、ロスを抑えた作業が可能で、収穫作業時間の拡大が期待できる。






