現場技能者の技術向上/全国森林組合連合会が通常総会

全国森林組合連合会(中崎和久代表理事会長)は23日、東京都墨田区横網の国際ファッションセンタービルのKFCHall&Roomsで第118回総会(通常総会)並びに都道府県森連代表者会議を開催し、森林組合の全国組織として取り組んでいく方針を示すとともに、令和8年度の事業計画など全議案を提案どおり承認、決定した。特に林野火災や地震、集中豪雨など全国各地で災害が発生する中、防災・減災への取り組みの強化や「林業技能検定」制度を通じた現場技能者の技術の向上に対応し、労働安全の確保や処遇改善につながる取り組みを進めていくことなどを明らかにした。令和8年度の事業総利益では、指導、販売、購買の3部門合わせて2億5400万円を計画として示した。
全森連では、第118回総会(通常総会)及び都道府県森連代表者会議の終了後、同連合会内の会議室で記者懇談会を開き、会議の概要を説明した。
冒頭、挨拶に立った中崎代表理事会長は、国際情勢を取り巻く状況が先の見えない中、全森連の役目としてしっかりと森林を利活用し、守っていくのが最大の取り組み事項だとした上で、「地域の個性を出しながら、森林に対する意識をあげていかないとだめだ。今後の森林組合系統のあり方をしっかり、会員の意見を聞きながら進めていかなければならない」と意欲を示した。
その上で、この先「気候変動で大きな自然災害が継続して発生すると考えられるが、森林に対して国民から理解をしてもらうのが一番大切になってくる。林業の現場は、機械が動いておりクマは出てこないが、都市部でのクマの被害は継続している。人の安全性がないがしろにされていいかといった問題も含めて森林はどうあるべきか、森林に寄り添いながら共生のあり方などを探っていきたい」旨を語り、これから進めようとする各種施策への理解を求めた。
全森連によると、第118回総会は、小坂林野庁長官、小坂田経営課長、農林中金の北林理事長、畠中営業企画部部長を来賓として招いて開催。令和7年度決算関係書類、令和8年度事業計画、役員補選選任など提出し、全議案が提案通り承認、決定された。
令和7年度の決算概要をみると、事業総利益2億5000万円。指導1億3200万円、販売5600万円、購買6200万円が内訳。当初で損失を計上していた経常利益、税引き前当期利益ともに計画した損失の範囲内に収めた。
これを踏まえて8年度の事業総利益として2億5400万円を計上。しかし事業利益は、8月にコープビル建て替えに伴う移転諸費用が含まれることから、3400万円の損失としている。
また、事業展開としては、①森林組合系統運動「JForestビジョン2030」の着実の実施と推進②林業関係予算・税制及び関係法令等に係る要望活動。対応支援③「量の力」を活かした系統事業の拡大とサービスの向上④「2050ネット・ゼロ」の実現に向けた系統指導事業の検討・実施⑤「林業技能検定」制度を通じた働く人の所得向上・就労環境改善⑥内部統制、コンプライサンス態勢等の組織体制の強化に向けた系統指導⑦業務の効率化とビル建替への円滑な対応⑧労働安全衛生の向上の8つを重点事項として示した。






