三州産業:サツマイモ用マルチ蒸熱処理装置/鹿児島県特集

三州産業㈱(鹿児島県鹿児島市南栄4の11の2)が手掛ける「サツマイモ用マルチ蒸熱処理装置」は、サツマイモ基腐病対策の蒸熱処理に加え、収穫後のキュアリング処理、出荷前の洗浄後乾燥までを一連で行える装置だ。同社は2021年、鹿児島県内のでん粉会社やバイオ苗製造企業と共同し、国内で初めて基腐病対策装置として製品化した。昨年、新たな機能を加えてリニューアル発売した。
蒸熱処理は48度C前後の飽和水蒸気で種イモを加熱し、病害を防ぐ技術。消毒に必要な温度帯が、萌芽不良や腐敗を招く温度帯と近いため、わずかな過熱でも温度障害が起きやすい。このため同社は温度を細かく制御し、処理を均一に行うプログラムを組み込んだ。担当者は「処理後の発症率を5%以下に抑えた」と説明し、JAや自治体、酒造会社などで導入が進む。
リニューアルでは、サツマイモの自己治癒を促すキュアリング処理機能を追加した。傷口を修復して病原菌の侵入を防ぎ、貯蔵性を高める効果がある。従来3―7日かかっていた工程を、40度C前後で24時間に短縮した点が特徴だ。さらに、出荷前の洗浄後に乾燥機としても利用できる。同装置を導入した青果用サツマイモの生産者は、キュアリング処理や洗浄後の乾燥によって「廃棄率が大幅に減った」と手応えを語る。処理庫には貨物輸送用のリーファーコンテナを採用し、約4㌧の処理を可能にした。






