水田除草は電子制御へ/みのる産業

みのる産業㈱(生本尚久社長・岡山県赤磐市下市447)は、水田除草の常識を一歩進める新機種を打ち出した。5月中旬に発売する水田駆動除草機「RG3+KWM80」は、人手不足と資材高騰が重なるなか、有機・減農薬栽培の広がりで増す除草負担の軽減を狙ったもの。「楽に、確実に」という現場の切実な声に応え、同社はついに電子制御システムを新たに搭載し、作業精度の安定化を図った。水田除草機はここまで進んだのか。業界の関心を集めそうだ。
水田駆動除草機「RG3+KWM80」の開発の背景には、有機稲作や減農薬栽培の拡大がある。化学除草剤に頼らない栽培では雑草対策は人手に依存する割合が高く、担い手の高齢化や労働力不足も重なり、機械による高精度な除草への期待が高まっている。
同機は、2016年に発売の水田駆動除草機シリーズをベースに機能向上を図ったモデルチェンジ機で、電子制御システムの搭載が最大の特徴だ。圃場の凸凹面に自動で追従し、除草部の高さや姿勢を制御することで安定した除草深度を維持。ポテンションメーターと電磁バルブに加え、自動水平を保つ水平制御機構を採用し、作業者の熟練度に左右されがちだった作業精度を大きく引き上げた。
操作性も向上し、ダイヤル操作で除草部の高さや水平を手元で調整できるほか、除草部用マイコン搭載により、作業中でも細かな設定変更が可能。圃場条件に応じた作業を容易にした。
走行性能ではインジェクション仕様のエンジン採用と駆動系統の見直しにより、湿田での走破性が従来機比約10%向上。前輪チェーンケースの配置見直しで、泥押しによる苗つぶしも軽減した。
除草性能も強化され、ツースの揺動回数を引き上げたことで株間除草の精度が向上。低速時7・2回/㍍、高速時14・3回/㍍と従来機を上回る水準に達した。
近年の稲作は、米価や資材費の動向に加え、環境配慮型農業への対応が求められている。中でも除草の省力化と確実性の両立は重要な課題だ。
電子制御を取り入れた同機は、水田管理を再現性の高い技術へと引き上げる可能性を持つ。人の経験に依存してきた作業に機械がどこまで踏み込めるか。その試金石となりそうだ。
問い合わせは同社(電話086・955・1123)まで。
【主要諸元】▽型式名=みのるRG3+KWM80▽区分=RG3+KWM80▽駆動方式=3輪駆動▽適応条数=8条▽適応条間=30㌢▽作業速度=毎秒0~1・2㍍▽作業能率=10分~/10㌃▽変速方式=油圧式トランスミッション[HST]▽機体質量(重量)=505㌔▽エンジン型式名=GB300PE―622▽種類=空冷4サイクルガソリンエンジン▽総排気量=0・296㍑▽使用燃料=自動車用無鉛ガソリン▽燃料タンク容量=6・0㍑▽始動方式=セルスタータ方式
▽希望小売価格=343万2000円(税込み)






