遠隔操作や自動化に対応/林野庁・令和7年度機械開発事業

林野庁技術開発推進室(塚田直子室長)はこのほど、林業機械の開発として令和7年度の事業成果を同庁ホームページにアップ、開発・実証内容、期待される効果などを発信し、取り組みの現在地やこれからの方向性を示している。取り上げている開発成果は、令和7年度の戦略的技術開発・実証事業での2課題である「自動運転フォワーダの実用化に向けた多対多コントロールシステム等の開発」と「急傾斜地に対応した遠隔操作式植栽機械の開発」、また令和6年度補正予算で進められた「遠隔操作伐倒機械の自動走行技術の改良およびケーブルグラップル集材システムの開発」、「自動運転下刈機械の傾斜地走行性能の向上と植栽アタッチメントの開発」、「集材・造材マルチワークを可能とする自動運転集材機・架線式グラップルの開発・実証」の3課題だ。
林業機械の開発・実証に当たって林野庁では、「異分野で進展しつつあるAIやICT等の先端技術も導入しつつ、急峻かつ複雑な地形や伐採対象木の大径化などの我が国の森林・林業における条件に合致した、先進的な林業機械の開発・導入を進めるとともに、これらの機械を活用し、労働安全の確保、労働負荷の軽減、労働生産性の向上を実現する作業システムの普及・定着を推進します」を基本姿勢として事業を展開、現場での実装を図ろうとしている。
今般、ホームページにアップした5課題の実概要は、次の通り。
【自動運転フォワーダの実用化に向けた多対多コントロールシステム等の開発】
パナソニックアドバンストテクノロジー㈱を代表として、㈱諸岡、㈱国際電気通信基礎技術研究所、森林研究・整備機構、東京農工大学が共同実施主体として参画している、この取り組みでは、先山・土場などの複数個所からの複数台のフォワーダに自動運転指示や遠隔操作を行うための多対多コントロールシステムや異常発生時のリカバリー機能の開発により、実用化に必要なユーザーインターフェイスの構築を目指している。
【急傾斜地に対応した遠隔操作式植栽機械の開発】
松本システムエンジニアリング㈱を実施主体とする。植え穴の掘削から植え付け、側方転圧までの作業ができる植栽用アタッチメントを開発。アタッチメントを装着する建設機械には、スタビライザー装置、アシストウインチ、遠隔操作機能、立体視映像システムを搭載し、急傾斜地でも安全に作業できる機械を開発する。
【遠隔操作伐倒機械の自動走行技術の改良およびケーブルグラップル集材システムの開発】
松本システムエンジニアリング㈱を代表に久大林産㈱が共同実施主体となっているこの開発では、遠隔操作伐倒機械への自動走行機能の追加に当たって必要となる予防安全機能の開発・実証に取り組んだ。
【集材・造材マルチワークを可能とする自動運転集材機・架線式グラップルの開発・実証】
代表実施主体であるイワフジ工業㈱が㈱中井林業とともに進めたこの事業では、自動荷掛けシステムの改良による荷掴み成功確率の向上を図るとともに、「荷下ろし+巻上げ」を自動化、架線集材における1人のオペレータによる集材・造材作業を可能とする。






