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令和8年9月14日発行 第3613号 掲載

トミテク:ロープつり下げ式ロボット/宮崎県特集

 トミテク合同会社(宮崎県西都市黒生野396)は、ロープにつるした状態で自律走行しながら、環境と生育を毎日記録するロボット「TUBAME」を開発している。福山農園(宮崎県児湯郡)のピーマンハウスで、今年3月から5月まで、ほぼ毎日走らせて実証を重ねてきた。同農園に取材に訪れると、同社が間借りするプレハブ事務所はクーラーがあるのに稼働していなかった。ハウスで汗を流しながら働くスタッフに気を使ってのことだという。こうした地道な現場での日々が開発の土台になっている。

 開発のきっかけは、創業メンバーの長田拓氏と徳留将人氏が、金属のワイヤーにつり下げるピーマン収穫ロボットの開発に携わっていた経験にある。収穫の可否を判断するAIは、収穫しないものも含め全てのピーマンを認識していたが、データは捨てられていた。「データを蓄積して分析すれば、各株の様子が分かるはずだ」との着想から、計測に特化したロボットの開発に至ったという。しかし、つり下げ方式には「畝間移動のシステムが複雑」という課題があった。そこでよりシンプルなシステムを開発し、ロボットを軽量化。加えて金属のワイヤーではなく、ロープにつるして走らせる方式を採用した。この軽やかな姿が製品名の由来にもなった。24時間連続計測で温度差を可視化でき、生育状況も1日1回の撮影画像(1棟約4000枚)をAIで解析し、株ごとの生長を追える。

 今年秋からの作ではより広い範囲の計測に挑戦する予定で、長田氏は「ここからが本番だ」と気を引き締める。得られたデータで分析手法を固め、次の作で実証し、その次の段階で販売につなげたい考えだ。

 現在の主な利用者は大学や研究機関だという。2025年11月には神戸大学農学研究科にも導入され、イチゴの生育調査に使われている。再来年には、収集データを分かりやすい形にパッケージ化し、生産者向けのサービスへ育てたいとした。

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