可変施肥マップで水稲増収/JA全農が実証

JA全農は17日、井関農機㈱、ヤンマーアグリ㈱およびヤンマーアグリジャパン㈱と連携し、水稲栽培において、全農営農管理システム「Z―GIS」の可変施肥マップを活用した実証試験を実施した結果、均一施肥と比較して約5~15%の増収効果を確認、同システムによる増収効果を実証したと発表した。作成したマップを両社の可変施肥仕様の田植機に取り込み、圃場内の生育状況に応じて施肥量を自動で変更しながら、施肥・移植作業を実施したもの。併せて、可変施肥仕様の田植機への適合性も確認し、スマート農業技術の社会実装に向けた有効性を実証した。
近年、肥料価格の高騰や環境負荷低減への対応に加え、担い手経営体の規模拡大が進んでいる。一方で、圃場の集約や合筆に伴い、同一圃場内でも作物の生育にばらつきが生じるケースが増えている。こうした生育差を考慮せず一律に施肥すると、生育の劣る部分では収量低下を招く一方、生育の旺盛な部分では過剰施肥による過繁茂や倒伏が発生し、収量や品質の低下につながるほか、肥料コストの増加を招くおそれがある。
全農では、これらの課題解決に向けて、圃場内の生育状況に応じた適切な施肥を実現し、生育の均一化を図るため、全農営農管理システム 「Z―GIS」 における可変施肥マップ作成機能の開発を進めている。
Z―GISの可変施肥マップ作成機能は、人工衛星から取得した10㍍メッシュの画像データを活用し、圃場内の生育ムラをNDVIの値に応じて区分して地図上に表示する。これにより、生育状況を効率的に把握・可視化するとともに、その結果に基づく施肥設計を支援する。また、圃場内の生育差に応じたきめ細やかな施肥管理や、データに基づく営農指導が可能となる。これにより、生産資材コストの低減や収量・品質の安定化につながることが期待される。
今回の実証試験では、開発中の可変施肥マップ作成機能を活用し、対象圃場の前作栽培期間に取得したNDVIデータをもとに、圃場内の生育状況を5段階に区分した。その結果に基づき、 区分ごとに施肥量を設定した可変施肥マップをZ―GISで作成した。
作成したマップを、井関農機およびヤンマーアグリの可変施肥の田植機に取り込み、実証した。その結果、均一施肥区に対して、Z―GISの可変施肥マップを活用した施肥区は約5~15%の増収が確認され、可変施肥技術の有効性が示された。






