クールライスプロジェクトで国際連携/国際農林水産業研究センター、農研機構、国際稲研究所

国際農林水産業研究センター、農研機構、国際稲研究所(IRRI)は13、14の両日、東京都千代田区の一橋大学一橋講堂で、フォーラム「耐暑性イネ生産システムに関する国際戦略フォーラム及びテクニカルワークショップ」を共同開催した。アジア地域の食料安全保障の強化と気候変動への対応に向けて、耐暑性イネ品種の開発及び低コスト・低GHG(温室効果ガス)排出型栽培技術の確立を目指す「CoolRice(クールライス)プロジェクト」の一環。フォーラムでは、開花期の高温が不稔につながることから、「早朝開花性」品種に注目し、その開発・普及の加速化が期待された。
気候変動による高温障害への対応に向け、耐暑性育種から栽培技術まで幅広い研究分野の連携を議論し、CoolRiceを契機に、日・IRRI研究連携の強化と将来の共同研究の創出を目指すことを目的に開催したもの。
米は世界人口の半数以上の主食であり、アジアをはじめとする多くの国・地域において、食料安全保障と農村の生計を支える重要な作物だが、近年、気温上昇、熱波の頻発及び気候変動性の増大により、世界の稲作は大きなリスクに直面している。特に、開花期の高温は不稔の発生による収量低下を引き起こし、登熟期の高温は白未熟粒の発生などを通じて米の品質や市場価値を低下させる。こうした影響は熱帯・亜熱帯地域だけでなく、日本を含む温帯地域でも顕在化しており、国境や気候帯を越えた研究協力が求められている。
同フォーラムは、2026年6月にフィリピン・ロスバニョスのIRRI本部で開催されたCoolRiceプロジェクトのキックオフ会合を受けて開催するもの。CoolRiceは、農林水産省の支援の下、IRRI、国際農研、農研機構等が連携し、アジア地域の食料安全保障の強化と気候変動への対応に向けて、耐暑性イネ品種の開発及び低コスト・低GHG (温室効果ガス)排出型栽培技術の確立を目指す取り組みで、育種、作物生理、気候科学、栽培技術、デジタル技術等の専門性を結集し、気候変動への適応と緩和を両立する稲作技術の開発、構築を目指している。
開会に当たり、佐藤紳・農林水産省農林水産技術会議事務局長、長谷川利拡・国際農林水産業研究センター理事長、千葉一裕・農研機構理事長、Yvonne Pinto・国際稲研究所(RRI)所長がそれぞれあいさつし、耐暑性イネ品種の開発などCoolRiceプロジェクトの進展に期待した。






