市場の動向:もうかる・つながる農業実現/埼玉県特集

埼玉県の2024年の農業産出額は、1929億円で全国20位。前年より293億円の大幅増となり、順位も2つ上げた。
このうち米が528億円で県の農業産出額全体の27・4%、野菜が872億円で同45・2%を占める。野菜のうち、サトイモの収穫量は日本一、ネギ、ブロッコリー、カブの収穫量は全国2位を誇り、日本有数の生産地として知られている。県北部や西部では畜産も盛んで、産出額は250億円、同13・0%。
耕地面積は7万2700㌶で全国16位。うち田が4万600㌶、畑が3万2100㌶。
農業経営体数は2万1240で全国18位。うち法人経営体数が675で同23位。これを5年前のデータと比較すると、農業経営体数は7136の減少、逆に法人経営体は137増加しており、少しずつではあるが集約化が進んでいることがみてとれる。しかし、担い手への集積面積は2万5546㌶(集積率35・1%)に留まっており、全国的な集積率61・5%と比較すると、まだまだ低い値となっている。
また、基幹的農業従事者数2万7609人のうち、65歳以上が占める割合は72・5%で、全国平均(69・6%)より高く、高齢化も深刻な問題だ。
県は今年3月、「埼玉県農林水産業振興条例」に基づき「埼玉県農林水産業振興基本計画」を策定した。この計画では、〝もうかる〟〝つながる〟がキーワードとなっており、①農業が経済的に発展し、もうかる農業を実現すること②産業と生活がつながること③人・森・川が次世代につながること―などを目指すとしている。
この方向性と併せて、大消費地に近接し、高品質な農産物が生産されている点を踏まえ、「近くておいしい、もうかる・つながる農林水産業・農山村」を計画の将来像として掲げている。
その実現に向けた具体的な施策については、生産・流通・販売体制の整備、スマート農業の推進、優良農地の確保や有効利用、生産基盤の整備などによる収益力や生産性の向上―をあげた。





