農業生産現場における地球温暖化に対する取り組みで中間検討会/令和8年度新稲作研究会中間検討会

農林水産・食品産業技術振興協会(藤本潔理事長)は10月27日、茨城県つくば市のホテルグランド東雲有明の間(オンライン併催)で、令和8年度新稲作研究会中間検討会を開催し、「農業生産現場における地球温暖化に対する取り組み」に関する発表、検討を行った。中間成績発表では、水田からのメタンガス排出量低減に向けた中干し延長、バイオ炭散布などの技術の成果が報告された。
開会に当たり、新稲作研究会の佐々木昭博会長、関東農政局の松本賢英次長、農研機構の千葉一裕理事長があいさつし、地球温暖化による異常気象が常態化している状況に対する水稲等栽培技術の開発の喫緊性が強調された。
講演は①農業分野における地球温暖化対策について=農林水産省農産局農産政策部農業環境対策課課長補佐(企画班)・香野大樹氏②農地から発生する温室効果ガスと削減技術の開発=農研機構農業環境研究部門気候変動緩和策研究領域温室効果ガス削減グループ長・秋山博子氏③地球温暖化による稲作への影響と適応策=農研機構農業環境研究部門気候変動適応策研究領域影響・適応策評価グループ長・石郷岡康史氏―の3題。
中間成績発表は、新稲作研究会の梅本雅委員を座長に、①北海道における高温年の玄米品質安定化のための窒素追肥効果の検証=北海道立総合研究機構・岡下悠研究職員②ペースト二段施肥と中干し延長を組み合わせた環境保全型水稲栽培技術の検討=新潟県農業総合研究所・山本賢一郎主任研究員③バイオ炭散布による透水性、保水性、通気性改善効果の評価=山口県農林総合技術センター・佐藤正道専門研究員④バイオ炭散布における作土層の透水性および通気性改善効果ならびに露地野菜作への効果検証=長崎県農林技術開発センター宮嵜朋浩室長⑤水稲「にこまる」の自動給水装置を活用した高温登熟対応技術の確立=長崎県農林技術開発センター・ 古賀潤弥室長⑥水稲早期栽培における生産現場で実用可能なメタンガス排出量低減に向けた秋耕起手法の確立=三重県農業研究所・笹本智史研究員―の6課題。
その後、関連情報提供として、ヤンマーアグリジャパン㈱農機推進部ソリューション推進部の薦田葉月氏が「環境負荷低減に関するヤンマーアグリジャパン㈱の取り組み」を紹介した。
総合討論を経て、梅本座長は「異常事態が常態化している状況だと認識して営農対策を行っていく時期に来ている」とまとめた。





