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令和8年10月26日発行 第3619号 掲載

JA全農あきたの農機事業取組:スマ農を普及推進/秋田県特集

 JA全農あきた生産資材部(浅野健一部長)農業機械課(袴田浩通課長・秋田市寺内字大小路207の28)に、昨年から今年にかけての農機事業の動向を伺った。

 袴田課長は、令和7年度から8年度上期においては、「近年まれにみる好業績だった」と振り返った。背景としては、米価高騰による追い風で農業者の投資意欲が上がったことが大きかったとした。

 「これまで新規購入を控えて農機を修理しながら使っていた人が、米価高騰でようやく更新できるようになり、農機購入に至ったのが、昨年秋の秋田県農業機械化ショーだった」と述べた。そして、昨年の秋田県農業機械化ショーにて想定以上の受注が相次いだことから、今年度はその受注分の納品を順次進めていったこと、また、クボタ製品が今年7月に価格改定されたことから、今年上期には価格改定前の駆け込み需要が増えたことなどが、好調の背景にあったとした。

 機種別にみると、昨年度はトラクタ・田植機・コンバインの主要3機種が好調だった。トラクタは前年比200%、田植機は同133%、コンバインは同120%とそれぞれ伸びた。また、乾燥機も140%に増加。規模についても、大型・小型問わず満遍なく動いた。

 アフターサービスにおいても、「昨年度から今年にかけて、機械のフル整備をJAに依頼する農家が増えている。それに伴って部品の売上げも大きく伸長した」とした。

 そして、その勢いは今年度も続いている。今年度上期における機種別の供給実績をみると、トラクタ・コンバインをはじめ、乾燥機・籾すり機も前年に比べて倍増。小型農機の溝切機・畔切機も倍増となった。

 これらについても、「昨年の秋田県農業機械化ショーで受注した分が出荷となった」という。

 乾燥・調製・検査の機器は昨年から最も早く品切れとなっていたが、今年になってようやく出荷遅延がゆるやかに解消してきた。

 しかし、メーカー・機種によってはまだ品薄のものもあることから、JA全農あきたの取り組みとして、「全農で農機を買い取ることにより在庫を確保し、メーカー側で品切れとなっている機械については、買取在庫の他社製品を提案することもある。農繁期に農家の作業遅れが発生しないように、また、作業効率がより良くなるようなフォローを心掛けている」という。

 令和8年度の農機事業の取り組みについて改めて聞くと、重点対策としては引き続き、①農機事業競争力の強化②農業機械のコスト低減に向けた対策③ICT搭載農機等への対応④農機事業の環境変化に対応した人材育成―をあげた。

 ①については、農機事業の目標金額を前年の130%としており、前年度を上回り計画達成できる見込みとしている。

 その一環として、今年6月17~18日に秋田県立スケート場で実施した第37回JA農業機械大展示会も、前年に引き続き盛況だった。

 30のメーカー各社がスマート農業機械をはじめ、最新農業機械など2500点を出品。「田植機やトラクタなど翌年春の商品を多く展示していたのが今回の特徴。メーカーも品薄が続いているので、春の予約会といった様相になり、1年後に納品される機械を注文する予約受注形態に戻った」と袴田氏はいう。

 同展示会の期間中は前年比300人増の2800人が来場し、実績も前年比160%を達成した。昨年の秋に購入を見合わせて、買い残したものがあった農家や、買う余力がある農家などによる注文が多かったとみられる。

 会場ではスマート農業紹介コーナーと乾田直播栽培技術を展示の目玉に据えてアピール。スマート農業紹介コーナーではJA全農が提案しているZ―GISやザルビオなどの営農管理システム・栽培管理視線システムをはじめとした技術を紹介した。

 乾田直播のコーナーではドリルシーダーやスリップローラーシーダーなどの機械を展示したほか、会場内で実施した講演会「乾田直播栽培の現状と栽培技術について」「秋田県の米づくり戦略を考える~できるところから始めるモデルチェンジ~」も多くの農家が集まり、大好評だった。

 また、②の一環として進めているJA共同購入コンバインの普及推進では、累計出荷100台を超えるなど順調。県内農家の認知度も高く、農機コスト低減に寄与している。同機は来年5月で注文受付を終了することから、「今年の秋田県農業機械化ショーにおいても、実機を展示する専用コーナーを設けてさらに受注を積み重ねたい」と強調する。

 ④人材育成においては、技術研修会や農業機械勉強会などに注力し、各農協における農機事業のリーダー育成に努めている。

 各農協でも人材不足が課題になっていることから、研修などでしっかりと育成を行い、少ない人数でも対応できるような体制作りを進めるとともに、JA全農あきたとしても部品センターを運営していることにより、毎日県内農協の農機センターに部品を配達して始業後すぐに整備修理に取り掛かれるようにするなど、綿密なバックアップを心掛けている。

 袴田課長に今後について聞くと、米の価格が低下していることを踏まえ、農家の購買意欲がどうなるか見通せないとするものの、秋田県農業機械化ショーで、今後の需要動向がみえてくるのではないか、と予測する。

 今回の秋田県農業機械化ショーでは、共同購入コンバインをPRの柱に据え、乾田直播関連機器やRTK対応機械などスマート農業関連機器を提案していく予定だ。

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